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「夏コミ…。」 「なんっっっでやねん!」 「おお、溜めたな。」 二人はヲタクの聖地、夏のコミックマーケットの会場にやってきていた。 「なんで、今、この全国大会目前に控えた大事な時期に俺らはここに居んねん!」 「いやー、来て当たり前じゃん。年に二回しかない祭典で、ここで出会う物達は一期一会なんだから。跡部も説得したし。んで、納得したし。」 「なんで跡部も納得したんや!?」 「そりゃー、私の口先の魔術でだよ。」 「…なんて言ったんや?」 「んふーふー『跡部…忍足には足りない物がある!それは熱い心だ!何時もすかした顔してプレイしてるとだな、自分はキャラ変動してはならないと錯覚してしまうのだよ。忍足はその時点で死点はここだと思っているのだよ。しかーし忍足の実力はそんなものではない!熱くなって発揮できる力も十分備わっているのだよ!いいか?跡部、私はその枷を解き放つ方法を知っている。だから1日忍足を私直々にしごく。ので、1日部活に対しての休みを下さい。』と、まぁ…こんな感じで。」 滝からもマネージャー業務の休暇は頂いた。 「ハッ、たとえその俺の考察が合っとったとしても。夏コミごときでどうにか出来るもんやないやろ。」 「おまッ、バッカ野郎!夏コミなめんなよ!今日一日でどれだけの仲間が負傷や戦死(熱中症)になると思ってる!なめてたら死ぬぞ!」 「撫子は…夏コミ経験者なんか?」 「いんや、テレビで見てただけ。けどな!コミケの過酷さを一般の人に分かり易く伝える事例として”現役の”アメリカ軍人がその過酷さで倒れてしまったって言ってたもん!それにコミケ雲たるものがこの夏には現れ出でるんだよ!」 「やったらそれもテレビでよくあるヤラセ映像とちゃうんか?あー、騙されとるんやね? にしてもその格好なんなん?戦争でも行くんか?」 ニタリニタリと笑ってきた。因みに撫子の今の格好はつなぎに厚めのスニーカー。 「私にとってはあんたの格好が信じられねぇよ。………あ、マスター!」 「話を逸らすなし。」 忍足と話し込んでいると柳が合流した。因みに忍足の今の格好はサンダルにラフな格好だ。 「おはよう撫子さん。今日はいい夏コミ日和だな。」 大きな袋を三つ抱えながらの登場。 「まさにそうだね。でだ、例の宝の地図は持ってきたかい?」 「あぁ、抜かりはない。」 「流石マスター。ほれ、忍足これとこれ、あとこれを装備して。」 忍足の首に何かを引っ掛け、更に首から下げさせる。そして柳が三つ抱えていた荷物の一つを肩に掛けさせる。 「なんや?これ…。」 「ハァ?三種の神器だよ。あんたあれだけ私を罵っておきながら自分も夏コミ初参加だとかぬかさねーよな?」 「そ、そんなわけないわ!マジ余裕で参加したことあるし。」(嘘です。参加したことありません。) 「そう…なら分かるでしょ。」 撫子も忍足と対話しながら装備する。 詳しく説明するなら、首から下げた物の一つは宝の地図。所謂目的サークルさんの所にマークをつけたマップをクリアケースに入れたもの。その裏には目的サークルで買うべき物を一覧化したもの。もう一つは千円札十数枚と百円玉が何十枚も入った透明の小銭入れ。肩に下げさせた物はスポーツドリンクと水、計3リットル。 みんなが装備した。撫子と柳が軽く準備体操。忍足はその光景をポカンと見ている。 「よし、マスター…準備は良いですかぃ?」 「無論だ。」 「私は東展示棟、マスターは、西展示棟、忍足は会議棟。おk?」 「おk。」 「合い言葉は?」 「「おかゆ!!押さない、駆けない、夢を諦めない!」」 忍足の場合は『幼い、可愛い、誘拐したい』で一つ。 「では…6時間後シャボンディー諸島(集合場所)で!」 撫子と柳は自分の使命を果たすため各自目的地へ。忍足も八割方状況把握できたから行動。 「なんやねん!一緒に来ても別々に行動かいな!」 ―――――― 管理人はコミケ行ったことないため、捏造も甚だしいです。変なとこがあってもスルーしてください。もしくはアドバイスを頂けたら幸いです。 |
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