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「ああああああっ、どうしよう忍足私死ぬかもしれない!」 「……すまんが…どうしようもできへんわ。これが美しく残酷な世界か…。」 「こんなの絶対おかしいよ!!フフッ今ならものすごい狂気な小説一本書きあがりそうだわ、見る?」 「いや、遠慮しとく。」 「ハァアア…、とりあえず部室に行くぞ!久しぶりの傍観する!」 無理やりテンションを上げ、部室へ。 部室に進んで、そこに居たのは跡部一人。 何か言い争っている。 「だから、なんで俺様のケータイにそんな用件でかけて来やかがる………はぁ?知らないからだぁ?俺様は関係ねーだろが!」 「……跡部どうした?」 撫子が話しかけ跡部が気付く。 「あーん?元凶、お前に電話だ。」 ズィっと通話が繋がったままケータイを撫子に突き出す。 「え?誰から?」 「…立海の幸村だ。」 「な!?もしもし!?お電話代わりました撫子です!!」 声のトーンを半音上げ応答する。 『あ、椿崎さん?』 「どうしたのですか!?」 『今週の土曜日暇かな?』 「…えっと…ちょっと待って?」 撫子は電話口を塞ぎ跡部に聞く。 「ねぇ、今週の土曜って部活ある?」 「あーん?当たり前じゃねーか。」 「デスヨネー。 ゴメン幸村君、土曜日部活あるって…。」 もし休んでまた滝に借りを作るのは遠慮しておきたい。 『え?何?俺のお願いよりそっちを優先するんだ?』 黒ーいオーラが電話口から出てきた…気がした。 「!?とんでもない!!行きますよ!もちろん!忍足を生け贄に立海に俺を召喚して下さい!」 なんでやねんと、遠くでツッコミが聞こえる。 しかしそんなものシカトだ。 『フフッありがとう。実は滝君には了解を得てるんだ。』 「へ?」 『じゃ椿崎さん。今週の土曜日8時に立海のテニス部部室にまで来てよ。』 「了解であります!では後日、失礼いたします!!」 通話終了。 「……跡部…つー訳で私立海に行ってくるよ…。」 「あ、あぁ。」 跡部も幸村の黒いオーラを電話から感じ取ったのだろう。 滝もOKを出したことも後押しをして、撫子が部活を休んで立海に行くことを了解した。 「あー…あ!!用件聞き忘れた!?うわ、何やらされるんだろ…。」 土曜日が憂鬱で仕方なかった。 |
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