バラララッ―
チュインッチュインッ!!―
ドドドオォォォン!!!!!!――

おおよそ学校では聞きなれない、ありえない音があたりに響いている。おもわず耳を疑ってしまうレベルの。
ドカッ、とか、バキッ、ならまだわかる。哀れにも誰かが、不良や風紀委員のサンドバッグになっているのだろうと予想できるから。でもこれは、え?今なんかミサイルみたいなの横切らなかった?

自分の数十メートル先で、大きな音とともに見たこともない炎や煙が舞っている。おかしいな。わたしはただ、ゴミを捨てに 校舎裏のほうに来ただけのはず。なのになぜこんな―。
こういう場合って先生を呼んだほうがいいのだろうか。いや、うちの場合風紀委員?ありえない、危機的状況だというのに、どうにも頭が働かない。はて、自分の脳はこんなにもポンコツだっただろうか。それまではなんてことなかったはずの頭は次第にズキズキと痛みを感じはじめ、思考は白みがかるように奪われる。


だからだろう。左からきた”誰か”に気づかず、持っていたゴミ袋とともに吹き飛ばされるよう倒れこんだ。

「う、わっ」
「きゃっ!!ごめんなさ、って、え?どうしてここに――――っつ!!あぶない!!!」
「え?」

目の前には、自分のほうを 焦ったようにみつめる小鳥遊さん。
その様子に反射的に振り返れば、パッと視界が白く染まった。



けたたましい爆発音を最後に、わたしの意識はぷつりと途絶えた。


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