誘惑と意地悪な人B※/京流




るきを突き上げながら、段々と僕も絶頂が近づく。
けど、まだ我慢出来そうやから。


「あぁア!?や、な…ッ」
「しゃきっとせぇやオラ!」
「ひぅ…っ、あ…!」


バックの体勢から、身体をシーツに押し付けて足を持ち上げ、正常位に体位を変えた。
体位変えで擦られる位置が変わったんか、るきの腰が跳ねて、中がより一層狭まる。


「あぁッ、きょ、さ、ソコ!気持ちいぃ…!」
「…ッは」
「好き…っ、好きです京さん…ッうー…」
「はぁ…ッ?何、泣いとん、ねんお前…っ」


足を思い切り開かせて、下から腹へと内壁を抉る様に突き上げると首を反らして身悶える。
その顔は快感とは別の泣き顔。


「ぅあ…ッ、うー…だっ、て…ぇ!…ことっ、断られた、からァ…あ!」
「やから、なん…ッ」
「ショッ、クで…でもっ、今嬉し…っ」
「は…」


何やそれ。
嬉し泣きかい。

もう何なんコイツ。

泣きながらセックスすんな。

さっきちょっとからかっただけやん。

でもホンマ僕に左右される、コイツは可愛いと思う。


「不細工なツラ晒すなやボケ…ッ!」
「あっ、ぁあ…んン"…!」


足から手を離して、るきの身体をキツく抱き締める。
噛み付く様にキスをして、口を塞いだまま奥へ奥へと突き進んで行く。

るきの手が、僕の髪の毛を掻き回して。

しゃくり上げてるのと、くぐもった喘ぎ声と。
抱き締めた身体と。

中の熱を割り開く様に何度も突き上げて、2人で到達点を目指す。


「ッ、きょ、さん…っあ、あ!も…、イきそ…!」
「はッ…るき…!」
「京さんッ、きょ…さ…!」


目元にキスをして涙の跡を舐めながら、イきそうになっとる、るきの身体を絶頂へと追い詰める。
内壁が絡み付いて来て、僕のを離そうとせぇへんその無意識の身体の仕草に笑みを浮かべて。

僕を切望するこの身体とるき自身が、最高に気持ちえぇ。


「ッあァ!や、京さ…っ、ダメ…!イく…ッ」

「…ッ、オラ、イけや…!」


顔を固定して抜き差しを激しくしていき、るきが高く鳴いて仰け反らせて、互いの腹の間に白濁を吐き出す。
イったと同時に中が痙攣して締め付け、そん中を何度も腰を突き上げて。
るきの中から引き抜き手を離して、るき自身へと白濁を掛ける。


「は…っ」
「ッは…はぁ…京…さ…」


眼下にはビクビクと身体を跳ねさせ、余韻に浸っとるるき。
僕と自分の精液を身体にまとって、凄いエロい。


荒く息を吐きながら、手を伸ばしてキスをねだるるきの顔を見下ろして、ゆっくり唇を合わせた。

首に回る腕と縋り付く熱。


甘やかしてやるとすぐにほだされる。
突き放すんも僕やのにな。

ホンマ、アホや。















「京さん…」
「んー?」
「好き。愛してます」
「お前それしか言えんの」
「…シンプルに直球に」
「は」


お互い汗掻いて、ダラダラと寝転がったまま怠けとったら、ちょっと回復したらしいるきがまた何か言うて来た。

眠い。
寝よかな。

るきは汚れたままやから、風呂入るか何かするやろけど。
僕眠くなって来たわ。


「…京さんすっげぇ意地悪い…」
「何処がやねん。ちゃんとヤったたやろが」
「…そこがです」
「えぇやん。ピーピー泣く程嬉しかったんやろ?るきちゃんは」
「ちょ…ッ、言わないで下さい」
「はいはい。僕寝るで。お前汚れとるから綺麗にして来ぃや」


まだ何か言いたそうな、るきを無視して背中を向けて寝る体勢に入る。

後ろでるきがティッシュに手ぇ伸ばした音聞こえて来たり。

そんで転がって来て、背中に抱き付いて来た。
目ぇ瞑って、眠いからそのまま。


「京さん好き。意地悪でも超好きです愛してます」


そんなん。

当たり前やろ。




20090226


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