誘惑と意地悪な人A※/京流




布団剥いだまま、見下ろす僕との空間を気まずそうにして、自分の足を擦り寄せたるき。


「何や、せっかく気ぃ向いたからしたろ思ったけど、るき一人で楽しんどんや」
「え、や、違…ッ」
「違わへんやん。何や僕もう寝るわ。退け」
「や…」
「嫌ぁ?何我儘言うとんの?」
「…ッ…」
「一人でするんが好きなんやろ」
「きょ、さ…」


ベッドに乗り上げると、るきはビクッと身体を震わせて見上げる。
目は欲と、僕の言葉へとで濡れていて。

期待と不安が入り交じった目ぇしとる。
この淫乱。


「あっ、京さ…ッ」
「なん」


言葉とは裏腹に、るきの寝る用のスウェットを捲り上げ、乳首をゆっくりと舐め上げる。
風呂上がりのえぇ匂いがして、自分よりかは柔らかいを撫でると過敏に反応する身体。

勃ち上がったるき自身を、太股で押したると離した手を僕の頭に回して来た。


「京さん…」
「んー」
「好き…ッ」
「うん」


知っとる。

泣きそうなツラしとったかと思うと、次は喘いで嬉しそうに笑う。
僕の一挙一動で感情の起伏が激しいて、どうしようも無い奴。























「はぁ…ッ、あ、京、さ…!京さん…っあ…!!」
「っは、何やお前、しっかり腰振れや…!」
「あぁ"ぅ…、あ、気持ちぃ…!!」
「聞いとんの淫乱…!」
「あ…ッ!?」


ベッドの上。
るきはシーツに突っ伏して腰を高く上げた体勢で悶えながら喘ぐ。
力が入らんのか、シーツを握り締めたままただ喘ぐるきのケツを、一発ひっぱたくとキツく締まる中。

るきの腰を掴んで揺さ振って、中を突き上げる。

余す事無く見える結合部と、波打つ背中。
僕の言葉から反応して自ら腰を振ろうとしても、快感が先立っとんか拙い動きで思わず舌打ち。


「おい、お前ちゃんとせぇや!」
「あっ、ぁ、無、理ぃ…痛ッ」
「痛いワケあらへんやろ締め付けて来やがって…っ」
「ッあ!?京、さ…!京さん…!!」


るきに覆い被さり、顔の横に手ぇ付いて前髪を掴んで顔を上向かせる。
それと同時に最奥を突き上げる感じになったから、ビクビクと背中を反らして来た。


「なぁ、何処が気持ちえぇん?何一人で喘いどんるきは」
「あ、や、ゃ、きょ、さん、動いてぇ…っ」
「話聞けやー」
「痛っ、あァ…、ん」


グッと髪を持ち上げると、痛みから逃れ様とシーツに手を付いて身体を起こす。
奥まで突っ込んだまま、動きを止めると快感を求めてるきは腰を振り出す。

むず痒い緩やかな快感が腰の辺りを這い上がる。

でも足りひん。
コイツはホンマ受け身体質やな。
淫乱な癖にちったぁ頑張れや。

まだまだやん。


るきの身体が持ち上がって、四つん這いの姿になったら髪の毛を離したって。
抽挿はせずに先端でえぇトコをゴリゴリ押したると、図らずに気持ちよさげに悶えて、腰が揺れた。


「ゃ、やだ…ッ、京さ、何で…っぁ」
「何が」
「動いて…っ、擦って下さ…!」
「はぁ?お前このままでもイけるやろ。好きなトコやったっとるやん」
「あ"ぁ…ッ、もっと…!」


この淫乱は前立腺だけや足りんらしい。
暴力的なセックスから始まった関係で、それに慣れとんかとも思ったけど、元来るきの中にあったマゾの性癖の所為もあるやろな。


「あ、ぁ、京さんお願…っ」
「……」
「俺の、中…ッぶっといのでめちゃくちゃに犯して下さぁ…ッ!!」


るきが言い終わるか終わらんかの内に、また律動を再開したると高い声で鳴いた。
語彙のバリエーション、もうちょっと勉強しとけよ、お前。


また身体を起こして、カリの部分までいったん引き抜き、一気に根元まで突き入れる。
それを何度か繰り返して、段々早めてった。






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