ある意味、愛/京流+異端麺




スタジオ。
最近あったかくなって来た癖に、また寒いとか。
本当無い。
つーか何時間か籠もってて、腹減って来た。


「あー鍋食いてぇ、鍋」
「ちょ、きぃちゃんどうしたのいきなり」
「何か腹減って鍋食べたくなった」
「あぁ、今まだ寒いし、水炊きとかえぇなぁ」
「葵さん、じじくせーチョイスだな」
「はァ?れいたは何がえぇねん」
「鍋と言えばカニ鍋だろ!」
「カニねぇよ」
「取り寄せのヤツ買う?」
「いつ食えんだよ。今!今食べてぇの!」
「ルキ我儘ー」
「煩ぇよ家鴨。鳥鍋になれ」
「えー」
「ってか今仕事中だからね。鍋食べたかったら早く仕事して。皆で食べに行けばいいじゃん」


今腹減ってんだけど。
でも戒君がそう提案したから、皆仕事終わりに鍋モード。
えー…。

仕方ねぇから、買って来たおにぎり食おう。


「きぃちゃん、今そんなの食べたら晩ご飯食べらんないよ」
「いいよ食えるし」
「は、また京さんに太ったって言われんぜー?」
「…夜の運動頑張るから」
「お盛んだねぇ」
「でもルキ、今相手おらへんやろ」
「!」
「あ、京さんツアー始まったんだっけ」
「ルキ今回のライブは?」
「…長野」
「あぁー…アレなぁ…取れてよかったな」
「ん」


いねぇんだよなー。
家帰っても京さん。
寂しいし、家帰りたくねぇー。
いいや、今日は皆で飯行くし、何だかんだで付き合わせれば。


「あ、京さんいねぇなら、ルキんち行ってみてぇ」
「は?れいた何言ってんの?」
「あ、いいねいいね。鍋の材料持ち寄って、ルキんちで鍋しようよ」
「無理。絶対ダメ」
「ダメなのかよ」
「京さんの留守中に京さんの許可無く他人を家に入れねぇ」
「えー…」


何言い出すんだ。
当たり前だろ。
俺の家以前に、京さんの家なんだから。
京さんがいいっつったらいいけど、不在で5人で鍋はなァ…。


「はいはい、れいたも麗もルキに我儘言わないの」
「えーコイツの寝室とか覗きてぇー」
「れいた変態やなぁ」
「キモい絶対ぇ無理」
「って言うか皆、さっさと仕事して。脱線しすぎ」


戒君大変だな、いつも。
あぁー京さん今何してんだろ。
気になるし一緒にツアー回りてぇー…。

逆に呼んでくんねぇかな。
昔みてぇに。

…それもバカな考えか。

考えを打ち消す様に、煙草を咥えて火を点けた。












「じゃぁ解散ねー」
「あ"ぁー…疲れたぁ…」
「マジ腹減ったし早く行こうぜー」
「ルキ飯の事になると早ぇなァ」
「煩ぇー」


死屍累々とする中。
片付けて、皆で鍋食いに行くから楽しみだ、鍋が。


「あ、どうせ皆、酒飲むんだから鍋の材料とか酒とか買って俺んちでやんない?」
「戒君ちで?」
「うん、俺作るし」
「あぁーえぇなぁ。飲み過ぎて帰るんめんどかったら泊まれるし」
「葵さんどんだけ飲む気」
「あ、なら闇鍋しようよ闇鍋!」
「無理。却下。うっさん1人でやれよ」


俺はまともな鍋が食いてぇ。
腹減ってんだからイライラさせんな。


「ルキ、京さんがいねぇからってカリカリすんなよー」
「してマセーン」
「まぁまぁ、きぃちゃん何鍋がいい?帰るの面倒だったら俺んち泊まってもいいし。皆で雑魚寝とか、懐かしくない?」
「キムチ鍋!うどんと餅入ってんの」
「わかった」


にっこりと笑う戒君。
あぁ、うん。
ありがとな。
俺そんな顔してたのか。

今も昔も、戒君には心配されてばっかりな気がする。


ダラダラと5人、スタジオから出てってスーパーへと。
鍋つっても、戒君に任せるし皆は酒選びに行ったから俺はお菓子コーナーへ。

あ、ふ菓子。
今何してんだろ、京さん。


京さん、本当メンバー大事だわ。

今も、昔も。




20090209


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