08 要因は坊やの連絡不届
「あれ……?」

 いない。
 サイクルが始まって1日が経ち、体調もそれなりに落ち着き始めていた朝のこと。昨日バイト仲間に突発で交代してもらったシフトに入る為、朝食を食べようと台所に向かってみたけど、沖矢さんはいなかった。リビングも入ったけど、結果は同じ。
 もしかしてまだ寝てるのかな。昨日は借りた映画のDVDを見た後、晩御飯を挟んで沖矢さんが借りてきた他のDVDも見始めちゃったし。しかも、こないだ有希子さんを待ってた深夜に観た海外ドラマのシーズン1。沖矢さんきっとハマったな、そのまま最新のシーズンまで全部借りつくせばい……

「ふ、ふっ……!」

 レンタルショップでDVDを探す沖矢さんを想像したら、つい噴き出してしまった。危ない危ない、沖矢さんに今の見られたら絶対に追及されちゃう。

「……たまには朝も作るか」

 ベーコンから油が染み出る音。味噌汁がじわじわと煮だっていく音。朝のテレビ番組の音。
 久々に、1人だけの静かな朝だった。沖矢さんとご飯食べてると、料理のこととか買い物のこととかで沖矢さんと話すことになるからテレビほとんど要らないからなあ。

≪午後からは雲に覆われ、夕方頃に通り雨に遭うでしょう。お出かけの際は―――≫
「えー、寒いのに……帰ったらお風呂直行しよ」

 朝食を取り終えると、残りはラップで覆ってカウンターに置いておく。服も着替えたし、洗濯物も予報を信じて念のため部屋干しにした。あとはバイト先に出かけるだけだ。
 出かける前に、沖矢さんが使っている部屋のドアを静かに開ける。顔を覗かせてベッドの方に目をやると、布団が膨らんでいた。
 ……前から思ってたけど、沖矢さんあんまり夜は寝ないのかな。最初寝るのが遅かったのは、食あたりでも起こしたのかと思ってたけど、服を早く洗って干したかったからだったし。
 静かに、足音を立てないようにベッドに近づいていく。ベッドに横たわる沖矢さんの手には、指で開かれた優作さんの小説。読みながら寝たのか……って、沖矢さん、眼鏡かけてないけどどこに?

「あ、あった」

 サイドテーブル……ということは、沖矢さん、本読む時は裸眼でもいけるんだ。いつも開いてるかどうか良く分からない目のくせに、なんでちゃんと見えるんだろ。

「っと、さすがに出ないと」

 布団に包まった沖矢さんを見ていたら、思ったより時間が経っていた。沖矢さんの眼鏡とサイドテーブルの間に朝食について書いたメモを挟むと、入る時と同じく静かに部屋のドアを開けた。

「……いってきます」

 聞こえないだろうけど、つい呟いていた。沖矢さんがいつも玄関まで送ってくれるから、なんか癖になっちゃったよ。



「あれ、莉乃さん今日バイトでしたっけ?」

 夕方に交代したシフト分のバイトが終わり、ロッカーの荷物を取っていると、次のシフトの子が全身をびしょ濡れにして現れた。天気予報は当たったらしい……移動中に雨に遭ったんだな。

「あー、シフト交代してもらったの」
「お疲れ様ですー。今から上がるんでしたら、ウェルカムバーガーの新作買うといいですよ?さっき腹ごしらえに食べてきたんです」
「うん、とりあえずミントガムあげるから、お客さんに気付かれる前に噛んでね。あと髪の毛、おでこについてるよ」
「はーい」

「げ……」

 外は予報通りの雨には違いないけど、こんなに酷いとは聞いてない。ドアを開けた瞬間から、盛大に降り注ぐ雨に襲われることになった。
 折り畳み傘を用意したけど、こんな風じゃあ差してもすぐに壊れちゃいそう。もう少しシフト伸ばして、通り雨の後で上がればよかったかも。

「……走ろう」

 どうせ濡れるんだ、だらだら歩くよりはマシ。

「……」

 予想通りびしょ濡れの状態で工藤邸に帰るや否や、温かいお茶を飲もうと台所に入ると、私が作った朝食の残りがそのまま置かれていた。
 沖矢さん……まだ寝てる?まさか1日中ベッドの中なの?
 ちょっと心配になってきて、様子を見に朝と同じように沖矢さんの部屋のドアを静かに開ける。ベッドの傍に立つと、朝見た時と布団の形はだいぶ変わってるけど、寝てるのには変わりない。本も布団に置きっぱなしのまま。

「もう、本のページ折れちゃうよ……」

 仕方ないなと、沖矢さんの手から離れた小説を手に取る。ちょうど開いていたページに栞を挟んでサイドテーブルに置くと、私は沖矢さんの部屋を後にした。

「あー、生き返る……せめて雨じゃなくて雪降ってくれないかな。そしたら哀ちゃんと明日遊べるかもしれないのに」

 通り雨が過ぎ去った頃。天候に文句を言いながら、浴槽いっぱいに入った温水に肩まで浸かる。
 手にはビニールで覆ったファッション誌。買ったんじゃない、バイトの子が読み終わったのを貰ったんだ。消耗品だから買うのが億劫になっていたけど、やっぱり刺激は欲しいし、新しい情報は欲しいところ。

 映画、イルミネーション、それにちょっと洒落た食事処。あと、最近の服装の傾向とか。気になったところにはビニールに入れる前に付箋とマーカーを入れてある。
 服といえば、双子コーデというものが最近流行ってるらしく、大学の友人がその流れに乗って私とやろうと言ってきたんだった。着回しできるデザインのスカートとシャツとショートブーツでやるから、それ自体はいいんだけど。

「編み込みかあ……出来なくはないけど、朝やるの面倒なんだよね」

 まあ、髪型は後で悩むとして。一日中あんな状態の同居人の様子がいい加減気になってきた。あと何時間かで夜になっちゃう、さすがに晩御飯は食べてもらわないと。
 雑誌を閉じ、沖矢さんを起こそうと浴槽から出ようとした時だった。

「ちょっとウソ、泥棒!?」

「え!?」

 聞き覚えのある女性の声がすぐ近くで聞こえた。しかしそれより、“泥棒”という単語の方に反応してしまった。玄関のカギは閉めたはず……じゃあ、私がお風呂入ってる間にどこかの窓をぶち破って侵入した人がいるってこと?
 なにか武器になりそうなものを浴室内で探し、とりあえず持っていた雑誌を丸める。叩くには威力はいまいちだけど、突きなら威力はまあまああると思う。

 有希子さん達の家だけど、今ここを管理しているのは私だ。侵入者は捕らえないと!深呼吸を1つし、意を決して浴室のドアを一気に開いた。

「っえ」

 脱衣所のタオルで正面を覆い、顔を上げる。その間に何があったのか、スカートの裏地が全開の蘭ちゃんと、蘭ちゃんに顎を蹴飛ばされる沖矢さんが何故かいた。

「え……え!?」

 蘭ちゃんも、沖矢さんを撃退した直後に私が浴室から現れたことに気付き、驚きを隠せないでいた。まるで、私と沖矢さんが住んでいることを知らなかったような反応だ。

「イタタ……」
「ハン、ざまーみなさい!!蘭、早く警察に……――蘭?」
「沖矢さん、大丈夫、死んでない!?」

 床に思いっきり背中で着地した沖矢さんに慌てて駆け寄る。沖矢さんはすぐに片手を床に付けて上体を起こし、私の姿を視認した。……蘭ちゃんにあんなにされたのに、気絶しないんだ。

「あ、綾瀬さん……」
「良かった、無事なんですね」
「今日はまた、前より滴って……」
「はたいていい!?人が心配してるのに!!」

「莉乃……さん?」

 蘭ちゃんは、園子ちゃんの問いかけにしばらく反応を示さなかった。予想より沖矢さんが頑丈だったことに驚いているのかもしれない、それについては私だってびっくりした。それと、私がここにいることを理解できなかったんだ。
 ……コナン君、私のことも沖矢さんのことも蘭ちゃんに言ってなかったな。

「えぇっ!?先月からここに居候してる大学院生!?ホントなのコナン君!?」

「前にも言ったじゃないですか?洗面台使うときは気を付けて下さいって」
「ふみまへん……」
「もう、早く口濯いで下さい……」

 その後、蘭ちゃんからコナン君に電話がかかり、昴さんの居候の件についてようやく説明してもらえたらしい。
 蘭ちゃんが電話に出る為に廊下に出ている間に、私は浴室で一度タオルを巻き直す。沖矢さんは歯を磨いていた途中で蘭ちゃんに妨害されたらしく、何事もなかったかのように洗面台の前に立ち、歯磨きを再開した。

 ……早く沖矢さん、ここ出てくれないかなあ。タオル外せないから、私も着替えられないんだけど。せっかくお風呂入って体あっためたのにこれじゃあ冷えちゃうよ。
 じっと沖矢さんの背中を睨んでいると、沖矢さんの指がどこかを指す。その先には乾燥機と、カゴに入った黒いジャージ。何やってるの……と、沖矢さんを再度見ると、沖矢さんは歯ブラシを口から抜いてこちらを見た。

「僕ので良ければ着て構いませんよ。さっき乾燥機から出しました」
「そういう気遣い出来るなら、他のことに遣ってほしいんですけど……」

 やれやれと肩を落とし、カゴから黒いジャージを取り出す。乾燥機にかけたばかりのそれを袖に通して温まりつつ、沖矢さんの用事が済むのを待っていた。
 沖矢さんが口を濯いでいる間、私は鏡に映った自分の姿を見ていた。
 格好はどうでもいい、髪の毛だ。外の髪に指を掛け、3等分に分けてみる……やっぱり、鏡見ないと編み込みは上手く出来そうにないなあ。

「……そういえば綾瀬さん。遅くなりましたが、おかえりなさい」
「え?ああ、ただいま」
「朝食、折角作っていただいたのに食べないですみませんでした。こちらでの生活に変わったことで疲れが溜まっていたんでしょうか……よく眠ってしまいました」

 濡れた口をタオルで拭き取り、ようやく沖矢さんはここでの用事を済ませた。何食わぬ顔で沖矢さんに返事をすると、私は沖矢さんの背中を押し、廊下へ続くドアへと無理やり進ませる。それでも沖矢さんは話を続けてくる。

「バイトに行っていたんですよね。雨は大丈夫でしたか?」
「お店出た瞬間にやられましたよ。すぐお湯張っちゃっいました」
「そうですか、じゃあ今日は湯船に浸かれますね」
「それはお客さんが帰ってからにし て く だ さいっ!」

「あ、ちょっと!まだ聞くこと――……」

 ドアを開け、沖矢さんの背中を強く押し、廊下に追い出すことに成功する。
 横目で蘭ちゃん達の様子を見ると、スマホから耳を離していた。もうコナン君との話は終わったみたい。蘭ちゃん達のことは沖矢さんに任せ、私は脱衣所のドアをすぐに閉めた。

「っていうわけで……」
「「どうもすみませんでした!!」」

 さて、落ち着いたところでゆっくり着替えるか。

「訳も知らずにいきなり蹴り飛ばしちゃって……」
「いやいや……」

 あ、そういえば着替え持ってきてなかった。乾燥機使ってたってことは、私のも入れたんだよね?

「あの……写メ撮っていいですか?あとメルアドとかも……」
「園子……京極さんに言いつけちゃうよ!」
「んじゃ写メだけ!」

 あー、あったあった、サニタリーのも入ってる。とりあえずこれは履かないと、脱衣所が殺人現場みたいになっちゃう。

「――つまり、ウェルカムバーガーで新発売された、ニンニクの効いたガーリックサンドを食べたんじゃないかと思っただけですよ」
「す、すっごーい!!」
「でもニンニク料理ならラーメンとかギョーザとかもありますけど……」

 あれ、シャツも洗濯したのに見つからないなあ……しょうがない、部屋に戻るまでは沖矢さんのジャージそのまま着てるか。

「す、すみません!!」
「ちょっと洗面所に!!」
「え!?」

 ドアの向こうで何が起こったのか。さっきまで沖矢さんと談笑していたはずの2人が突然脱衣所に入り込んできた。
 入るや否や、園子ちゃんは洗面台ので手を慌てて洗い、蘭ちゃんは口周りを鏡を見ながら拭い始める。鏡を見たときに、私に気付いた蘭ちゃんが慌てた顔で振り返った。

「あ、莉乃さん!ごめんなさい洗面台だけお借りします!」
「ああ、ちょうど着替え終わったからいいけど……どうしたの?」
「ちょっとポテトの塩が……」
「……ああ、ウェルカムバーガーの新作ね」

 ちょうどというか、ドア開けられる直前にボトムス履いたんだけどね。女性とはいえ、沖矢さんも近くにいるんだから、せめてノックだけでもしてほしかった……

「何よ、あのイケメン!何者なの?」
「さあ……でも、もしかしたらあの人どこかで会ったことあるかも……誰かに似てるような気がするんだよね……」
「……?」

 会ったことあるかもしれないんだ……蘭ちゃん、沖矢さんがどういう人なのか、もしかして知ってるのかな?

「……それより、莉乃さん!」

 沖矢さんの話が終わった……と思いきや、バンと洗面台を強く叩き、蘭ちゃんが私に詰め寄ってきた。収まったと思っていた怒りの矛先が、見知らぬ沖矢さんから親戚の私へ向けられる。
 その声、完全に小五郎おじさんを怒鳴るときと同じトーンだ、なんて呑気に考えていると、蘭ちゃんは私の肩を強く掴んだ。

「へっ!?」
「事務所に来てからアパートの話全然しないから心配してたのに……どーして新一の家に住んでるのか説明してよ!!」
「あ、あれ?コナン君からさっき聞かなかった?」
「昴さんの話の後に聞こうとしたら、切られた」
「さっき、って……先月から住んでるんだけど」
「あ、莉乃さんそれ昴さんのジャージ?」

 理不尽な怒りを蘭ちゃんから向けられていると、園子ちゃんが私と蘭ちゃんの間に割って入る。何を思ったか、さっきから私が着ているジャージの襟口を小さく摘まんできた。ジッパーを上まで上げ切っているのに襟口と首の間に隙間がある為、サイズが気になっていたらしい。

「え?うん」
「つまりそれは、彼シャツならぬ彼ジャージってこと!?」
「彼!?」
「蘭がガキンチョと話してるとき、2人の様子を覗いて見てたの!……タオル1枚の莉乃さんに歯を磨きながらハンドシグナルで“僕のジャージを着てくれ”って……莉乃さんはそれを着たのよ、自然に。彼ジャージじゃなかったらそれはなんなのよ!」
「ただのジャージじゃない?」
「へ、へーっ……それならいいんです、それなら……」

 蘭ちゃんは私の肩を掴む手の力を緩ませていき、するりと私から離れていった。

「新一が莉乃さんに会うために、住んでいいって言ったんじゃないならいいの!変な誤解してゴメンね!」
「う、うん。分かってくれればいーの……」

 怖かった……蘭ちゃんのスペックを分かってたから余計に怖かった。肩、折られるかと思った。

「あ……沖矢さん、今日何か食べたいものありますか?」

 蘭ちゃんと園子ちゃんは何か2人で話し合うと、先に脱衣所を出て行く。後を追うように廊下に出ると、沖矢さんが脱衣所の近くにいた。2人の後を追うように足を進めている沖矢さんに問いかけた。

「そうですねえ……綾瀬さんの好きなもので構いませんよ?」
「今日は手伝わなくていいんですか?」
「さっき2人に見てほしいものがあると言われてね。今朝からニュースになってるやつのことらしいけど、それを見てから行くよ」
「……うん、わかった、なんでもいいんだね」

 沖矢さんが書斎に入るのを確認し、私も台所に向かった。
 白菜、春菊、ねぎ、しいたけ、豆腐、肉……土鍋もある。よし、沖矢さんが手伝わないなら、他の人に手伝ってもらおう。スマホを手にすると、もう帰ってきてるだろう人の連絡先を選んで耳に当てた。

「あ、もしもし?そっちってもう夕飯の支度……」



 バライティ番組の途中で、ニュース番組に切り替わる。監禁されていた社長が保護されたことが速報で報道された頃、沖矢さんは食卓に現れた。

「綾瀬さん、お待たせしまし……」
「もう終わってるわよ」
「ついでに食べとるぞ」
「なんか鍋囲いたくなっちゃって……2人だと寂しいから、勝手に博士と哀ちゃん呼んじゃいました。あ、沖矢さんの分もちゃんと残してありますよ」
「そうでしたか……」

 沖矢さんと離れてからすぐ、博士の家に電話を入れ、工藤邸で夕飯を取らないか提案してみた。ちょうど哀ちゃんが電話に出て、沖矢さんがしばらく台所に入らないことを伝えると、2つ返事でOKしてくれた。
沖矢さんが戻ってくるまでという条件だったけど、2人でタイムアタックばりに手際よく食材の下処理から鍋に詰めるまで出来たから、沖矢さんが来るまで思いの外時間が空いてしまい、折角だから博士も呼んで、沖矢さんが来る前に3人で食べていたところだった。
 沖矢さんが空いている席に着くと、哀ちゃんは席を立ち、自分で使っていた食器を流しに持っていった。
 ……そういえば、沖矢さんが戻ってきたら帰るとも言ってたな。まあ、ちゃんと食べてたからいいか。

「ごちそうさま」
「じゃあ、ワシもこれで」
「おやすみ、莉乃さん。またその人の目を盗んで、こういうのやりましょ?」
「うん、哀ちゃん、博士、おやすみ」

「紙飛行機飛ばしてたの、社長だったんですね」
「今日保護されなかったら、危なかったみたいです」
「沖矢さんそれ調べてたんでしょ。結局、全部解けたんですか?」

 沖矢さんの箸が一瞬止まった。蘭ちゃんが急いで走っていくの窓から見えたから、監禁場所を突き止めたのかと思ったんだけど、違ったのかな。

「まあ、解けはしましたが……どうやらあの2人は、僕ともう1人の推理力を競わせていたようで」
「ふーん、誰と?」
「“金一”君、と呼んでいましたねえ」
「ほんとに誰?」
「ところで、ジャージだいぶ着慣れていますね」
「……あ」

++++++++++
昴ジャージ着っぱなし。
結局園子と蘭にはちゃんと説明しないで終わってしまいました。
しかし何の問題もない←

↓↓タイムアタック終わった↓↓
「具材、詰めたわよ」
『ありがと・・・あ、昨日、おかゆと薬ありがと。あとでタッパー返すよ』
「それはどうも。あの男、風邪薬だと思ってるから、本当に風邪引いた時に飲まないでよね」
『そんな気がした・・・』
「ところで、なんで男物のジャージなんか着てるの?」
『!?』
「訪問者に誤解されるわよ」
『ああ、彼ジャージとかね・・・』
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