「やあ今回のMVP、お疲れ様」
「お、あれ…お前誰だっけ?」
「喧嘩売ってるって判断していいかしら、檸絽、楓よ!」
「あーごめんごめん、俺忘れやすくて、…ってマジですいません!」

再びこの病院に戻ってきた楓たち。
一番重傷を負った上条はここに入院することになったようだ。
楓はそこまでの傷ではないので今回は純粋に上条のお見舞いである。
先程美琴がここから顔を真っ赤にして出て行ったので、大方また上条が何かしたのだろう。

「あんたはさ、何て言うか馬鹿だよね」
「…いきなりひでえ奴だな」
「いや褒め言葉だよ?なんか、自分が正しいと思ったことに一直線っていうか、しかも自分の正義と世の中の正義も一致してるんだよ」
「そんな大袈裟なことじゃねえよ、俺はただ自分のために戦ってるだけだ」
「ふーん…」
「俺の周りで、誰かが困ってて、それを見過ごすとか…何だか俺自身を嫌いになっちまうのは嫌だからな」
「立派な志ね、まあいいわ…わたしはもう行くからあんたも早く退院しなさいね」
「おー、お前も早く怪我治せよー」

少しだけ話して、個室の扉を閉める。
病院から出るため出口に向かっていると、見知った軍用ゴーグルの少女に出会った。

「…御坂妹って呼べばいいんだっけ?」
「別に何でも構いませんよ、とミサカは暗にそうしろと伝えます」
「でさ、御坂妹ちゃん、…何かいいことあったの?」
「何か、という曖昧な表現は分かりかねますが…先程お姉様が、ミサカを認めてくださったのです、とミサカは出来事を報告します」
「へえ、良かったわね。…そーいや、わたしの妹は何してんだろ」
「檸絽さんには妹さんがいらっしゃるのですか?とミサカは新キャラ登場に心を躍らせてみます」

御坂妹との会話で、少し自分の妹というものを思い出した。
昔、妹から『わたしも学園都市に行く!』と聞いていたので妹も今学園都市にいるかもしれないし、そうではない可能性もある。

「ちょっと変な妹がね、まあ何してるかなんてわからないけど」
「その妹さんも、檸絽さんに会えることを望んでいるはずですよ、とミサカは自身の考えを伝えてみます」
「そうかもね、会えるといいんだけど」

御坂妹との話も終わり、今度こそ病院の外へ出るとこれまた中学生であろう可愛らしい少女が。

「檸絽さん、檸絽さん!!」
「うわ、絹旗超やばい顔やばいよ」
「全くもう、超心配したんですからね!」
「ありがとね、明日からは仕事戻れるよ」
「いやもう別に仕事なんて超どうでも良いんです檸絽さん超今すぐ遊びに行きましょう」

突如現れむすっとした顔を近づけてくる絹旗に、どうしようもなく後退る楓だったが、やがては彼女の押しに負けて第三学区へと向かった。

「…てかわたし一応怪我人なんだけど」
「超心配させた罰です!」

Memorialize Happy
(取り戻した平穏)

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04/02
これにて本当にレベル6シフト編終了です

01/23
そんなこんなでレベル6シフト編まで大雑把に修正しました
こっから先は一方通行だァ!のノリでオリジナル突っ走ってさっさとくだらないオリジナルネタは終わらせて大覇星祭編まで行きたいんですけど!
この原作沿いは原作沿いと言いつつ科学側寄りなんでレールガンの連載で大覇が終了するまで話を練れないという…
オリアナさんとかは絡みません、あと原作8巻もやりたいんですけど絡み薄そうなので飛ばすと思います
あわきんファンの方はグループまでお待ちください
みさきちファンの皆さまおめでとうございます、大覇はみさきちサイド寄りな気がします

かなり関係ないんですけど実は夢主の能力『気流創造』については、
原作3巻で一通さんがこんなに風を操れるなんて超能力者級の風使いしかあり得ない的なこと言ってるときに決めたんですね。
…まあ結局大能力止まりの役立たずなんですが

いずれにせよレベル6シフト編で大分夢主の過去とかいろんなとこ伏線張り直したんで、拙い分ですがそういうとこも楽しんでいただければ幸いかと思われます
この文章は禁書への溢れるパワー☆だけで成り立ってます


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