「…はぁ」

辺りのざわめくファミレスの中、黒髪のポニーテールを揺らしながら少女は溜息をつく。
自身の前に立っている、所謂不良と言われる分類の男を見ながら、そして少女は口を開く。

「短絡的に言うとさ、あんたら邪魔だからどっか行ってくれるかな」
「…ああ?」

突然の罵詈、当然不良はそれ相応の反応を下す。
しかし少女はそれを見て嘲笑を浮かべた。
そうなれば流石に不良の方も黙っている訳にもいかないようで、

「おいテメエ!なんつー顔してやがんだぶっ殺すぞ!」
「…先にわたしの前に来たのはあんたの方じゃなかったかしら?」
「ッるせえ!いいから表に出やがれ!…テメエみたいな奴はすぐに黙らせてやっからよ!」
「ふーん、…いいね、ついて行ってあげる」

少女と一人の不良は店を出る。
無料で昼飯を済ませられたなーラッキー適度にしか思っていない少女を横目に、店員の女性の方はびくびくと怯えてしまっていてそれどころではないようだ。

店を出るとそこに待機していたのは数十人の不良達。
取り囲む様にして徐々に少女へと足を運ぶ。
すると、

ゴッ!!という音を出し、少女の周りから旋風が巻き起こる。

不良達はというと完全に油断していたのか、数メートルの距離を飛んでいた。

「…こいつ、かなりの能力者!」
「気付くのがちょーっと遅かったかしら?馬鹿な奴ばっかで助かるけど」

もはや誰も少女に近づくことは出来なかった。
近づく者は風圧に耐え切れず吹き飛ばされる。
少女はこんなもんか、と肩を鳴らして道を歩き出そうとすると、不良の一角から声が上がる。

「…お、お前は何なんだよッ!普通の能力者じゃここまではみんな倒れねえ!!」
「わたしが誰だか知りたいの?」

本当に誰だかわからないのか、それを侮蔑した視線で少女は自身を誇示する。

「檸絽楓、学園都市の第八位よ」

彼女は学園都市に住む全学生二三○万人の中で八番目に強い能力者。
大気制御系能力者なら知る人ぞ知る、風力使いのトップに君臨する存在である。
それを聞いた不良達の顔はみるみるうちに青ざめ、その場を去っていく。
少女はそれを見てもう一度能力を使用し、不良たちを吹き飛ばす。

「一応加減はしたつもりだから、病院なり何なり後は好きにしなさいよ?お勧めは第七学区の病院かしら」

Top of the Level4
(学園都市で八番目の)

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03/03
こんななんかぐだぐだで一応原作絡めていけたらいいなって
どうでもいい時系列的には絶対能力進化計画の前ぐらいです

01/13
修正 よくこんなにたくさんわたし文書いてましたね(遠い目)


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