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14 「執着と戸惑い」


14


――思ったよりも早く仕事が終わってしまった。

何で家に帰りたいときに限って遅くなって、帰りたくないときに早く帰れるんだろうか。


永遠の謎に思わず首を傾げてしまう。


そういや休みの前の日も忙しかったくせに、俄然仕事にやる気を出していた日には早く帰れたし、なぜなんだろう…今度、もう少し仕事のスケジューリングしてみようか…なんて現実逃避をしている場合ではない。

なんて言ったってお家には自称恋人の佐助さんがいる。

私の気持ちとしては、好きっちゃ好きなんだけど、あそこまで引っ付かれると何だか怖くなってくる。

なんだか手が早そう。

挙句の果てには、早い時点でこっぴどく振られるか、あるいは依存が過ぎてヤンデレチックになるか。


…あんまりいい結末が思い浮かばない。

これ、乙女ゲームにしたら、ヤンデレルートか殺されるルートしかないんじゃないの?



ふん切りがつかない私は満喫で3時間過ごしていた。


…かと言ってずっと避けていると、地の果てまで探しに来そうだしなー…満喫に泊まって今日を避けるのもよくないよな、うん。


覚悟を決めよう。



 玄関ドアを開ける直前、深呼吸を繰り返す。大丈夫だ、問題ない。



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