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28 「盆と正月が一緒に来たよう」


28


 いよいよテーマパークに行く日がやってきた。

レンタカーに皆を乗せて私はテーマパークに連れていく。

かすがと慶次さんは車が初めてだったので、少し怯えている。

申し訳ないと思いつつも、彼らの面倒を片倉さんに任せる。


だって、車の中じゃ佐助さんに頼むのは実に心もとない。

彼、車嫌いだし。


現に助手席で私の手を握りながら少し震えている。

久しぶりに長距離乗るからだろうか、普段より態度が隠せていない。

誰が見ても虚勢を張っているのが見え見えである。

ちなみに一番後ろは面倒臭い2人が陣取っている。

散々、佐助さんと片倉さんに注意されている2人だ。

大人しくしてくれないとは思うが、運転席からなるべく離した方が無難だ。



「皆さん、準備はいいですか?ちなみにテーマパークまでは2時間ほどかかります。シートベルトをしっかり締めてくださいね。あと、佐助さん、高速道路走行中は手を離してくださいね。普段の倍で飛ばしますので、ちょっとの油断が大きな事故を起こしますから。」



 「はーい。」と色よい返事が聞けた。


長距離ドライブだ、油断せずに行こう。


そう思いながら、私は車を発進させたのだった。


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