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22 「旅の恥はかき捨て」



――私は真っ赤な顔をして、佐助さんはどこかすっきりしたような表情で建物の中を出た。



 佐助さんはもう…凄かった。

それしか言い様がない。


忍びの体力の凄さとか、美形の艶やかな表情の色気とか、テクニックとか…とりあえず凄かった。

私も経験してないわけではなかったが、こんなに凄いアレをしたのは初めてだった。

というかあの本の特殊プレイを忠実に行った佐助さんはある意味怖かった。

2人の初めてがあんな特殊プレイだなんて、真面目に死にたい。

そんな佐助さんの行為に嫌がるわけでもなく、受け入れてしまった私も記憶から消したい。



 特に私が生娘でないと分かると、面白くなかったのか後ろを弄りながら、「こっちでやってみる?」と聞かれたのはマジで怖かった。

今回は懸命に拒否したので、残念そうな顔で見逃してくれたから、良かったものの。

ただ見逃してくれる時の台詞が「今回はこっちは勘弁してあげる」っていう言い方だったから、次回以降、守れるかどうかが怪しい。

どれだけ彼は私を開発する気なのだろうか。

思わず背筋に悪寒が走った。



 その日、私達の約束に新しい約束が加わった。もちろん発案したのは佐助さんである。



『私の休日には必ず恋人の時間を設けること』





――「旅の恥はかき捨て(佐助さんに黙ってコミケに行くの巻)」

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