2015.11/17(22:42)

君は綺麗なひと。好きなひと。傍に居たくて、居てほしいひと。埋め尽くさんばかりの気持ちはすべて、君というひとに向かっているからね。どうかむげにしないで。どうかたったひと欠片でも掬いとって。そうしておんなじ気持ちを返してくれればいいものを。 
(言葉)


2015.11/17(22:41)

ちらつく花影に君の姿を思い起こして、そうだ、ちょうどそんな風な人だったと気づく。君は綺麗な人。けれどどうしてだかぼんやりとして、人目につくことが少ないのは何故だろうと不思議に感じていた。そうだ。君は花の影だ。掴めぬ美しい姿でそこに在る。あたたかい日のもとで、静かに揺れている。

「君は綺麗な人」という言葉で二つ 
(言葉)


2015.11/17(22:41)

「ごめんください」「いません」「あなたに恩返しがしたくて来たんです」「すりガラスの向こうにいるの明らかにタヌキですよね」「よくわかりましたね、入れてください」「嫌ですよ」「は?」「あーそういうドスの聞いた声出します。出しちゃいます。絶対恩返しとか建前ですよね」「今のは忘れてください」「嫌ですよ」 
(会話)


2015.11/17(22:40)

「もしもし」「……今何時かわかってる?」「月が沈んでいくわ」「……その先は厨二病的台詞じゃないよな」「私をなんだと思ってるの」「そんなやつだと思ってるよ」「……私の心も沈んでるって言いたかったの」「打って変わっておセンチ!!」「ホントなんなの貴方」「まあまあ、沈んでく月も綺麗だよ」「そうね」「(あー、くそ)」

気付けや。 
(会話)


2015.11/17(22:37)

か、か、か。先生がチョークで黒板をつつく音。何を書こうか考えあぐねる度に、この音を聞かせてくる。
「先生、まだです?」「待て。しばし待て。もうすぐでひらめきそうなんだ」
か、か、か。この音は傍にいる私にしか聴こえません。けれど、先生。
「たかだか絵しりとりにそんな本気にならなくても……」 
(会話)


2015.11/17(22:37)

このごろ別ればかりでつらい思いをしている私をよそに、貴女はいつまでも明朗と笑みを浮かべているものだから、つられて私も笑ってしまうのだ。つかの間の雪融けのように訪れる温かな忘却の時間、それは私にとっての救い。 
(言葉)


2015.11/17(22:36)

分かつ血の色が違えど命あるかぎり僕らは敵であり友であり兄弟であり恋人であり家族であったりするわけだ。そんな人生が人間を生かしたりするわけだ。そんな人間が人生を生きたりするわけだ。なればきっと輝かしい。なればきっと美しい。だからこのどうどう巡る血脈を尊(たっと)ぼう。僕ら、皆。 
(言葉)


2015.11/17(22:35)

絶えた恋路のプロセスは、「むかしむかし」と語られていく

都々逸のカテゴリですがこれは短歌です 
(都都逸)


2015.11/17(22:34)

一座の入道雲、枯れた弦薔薇は手の中に、爆ぜる綿帽子、稚魚の歌声が聞こえる、狐色の木洩れ日のもと、変わらず私を好きでいて 
(言葉)


2015.11/17(22:34)

さみしいなあ。あなたがいなくなってしまってから、もうずいぶんと経ったのだけれど。今日も明日もこれからずっと、たとえばこの目で見つめる景色があなたと見てきたものだと、あなたが教えてくれたものだと、憶えているうちはやっぱりね。さみしいのだなあ。

ぽろぽろろ。 
(言葉)


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