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▼ 誰かこの手を止めて



目を開けると目の前に銀さんの顔があった。
もう慣れて驚きはない。
一人で寝るよりも明らかに狭いし窮屈なのに寝づらいと思わないのは何故だろう。

じっと顔を眺めているとゆっくり瞼が上がった。


「……あ? ……え、なに? イビキかいてた?俺うるさかった?」

「ううん、静かだったよ。おはよ」

「お、おー。何で見てた?今スゲェ見てたよな。」

「慣れたな−と思って。普通に考えて同性ならまだしも男の人と一緒に寝るって無いから。あ、銀さんは普通に女の人と寝るんだっけ。」

「ちょっと待て俺の事何だと思ってんだよ。ねぇから。普通にねぇから。」

「え? でも彼女じゃなくても致されるんでしょ? 」

「やめて、言葉丁寧だけどやめなさい。」

「でも同じ日に私の布団入って来るのはやめてね?何か嫌。」

「やめろってェェ!!!! マジでやめて!? ねぇお願い! 俺ご無沙汰だから! シてねぇから!」

「いやそんな必死で否定しなくても。好い人見付からないの? だから私と寝てるの?」

「俺泣きそうなんだけど。お前なんなの。俺の事嫌いなの」

「えぇ? 嫌いな訳ないじゃん。大好きだよ。」

「……もうやだお前。」

「えっ、嫌われた。」

「ちげぇし。」


そう言いながら肩に顔を乗せるように抱き付いてきた。

抱き付かれる事にすら抵抗なくなって来たな。


「……俺、ヤったら帰るし。一緒に寝たりしない。」


その否定はどうなのかな。いや、普通が分からないからおかしいとも言えないけど、そうゆうものなの?
そこまで一緒に寝る事否定したいって思えば良いの?


「…………割りきってるんだね。」

「……今の忘れて」


えぇ、もう聞いちゃったよ。
あ、そろそろ起きなきゃだ。


「もう起きるね、ご飯作ってくる。」

「……俺、」

「え?なに?」

「俺、お前に触りながら他のヤツ触ったりしねぇ。だからもう言うな。」


あ、もしかして物凄く失礼な事言っちゃった?
銀さんが遊び人みたいな言い方だったよね。


「ごめんね、銀さんが遊び人みたいな言い方だったね。銀さんが酷い人だとか思って言ったんじゃないよ。ごめんね、軽率だった、」

「いや、そんな真っ当な人間でもねぇけどよ。」

「真っ当かどうかは人が決める事だもの、私が銀さんをどう思うかでしょ。なら私に触ってる内は好い人居ないって思っとくね、彼女とかなら私が近くに居たら誤解されそうだし。それなら分かりやすっ! ちょっ、やめてよ、何!?」


背中に手が触れた。パジャマの裾から手を入れてきてるから素肌に銀さんの手が触れているのが分かる。
何で突然、


「ちょっと! やだってば!」

「言うなっつったろ。次言ったら噛み付くぞ。」

「こわっ!何で直ぐ噛み付こうとするの!? 」

「俺ァ昔、鬼と呼ばれてた。化け物なのかもな。」

「はぁ? なにそれ、赤鬼だって青鬼だって優しいから。鬼に失礼。」

「……」

「え?なに?童話知らない?」


少し離れて顔を除き込むように見られた。
こっちの世界に童話無いの? 共通してる物語多いからあるのかと思った。


「……知ってる。んなのただの物語だろ。」

「そうだけど、それが何?」

「実際の鬼は優しくはねぇ。」

「ここは鬼も存在するの? じゃあ会ったら聞いてみるね、人噛むの好きですかって。」

「……バカじゃねぇの。お前なんて一瞬で食われちまうぞ。」

「それは仕方無いね。だってこの場合、近付いたのは私だから。」

「ふざけんな、どこの誰かも知らねぇ鬼なんぞに食われてたまるかよ。」

そう言ってまた抱き付いてきた。背中の手は抜かれてたから取り敢えず大人しく抱き付かれといたけど、どうしかのかな。今日は一段とベタベタしてくる気がする。

それより時間がヤバい、もう起きないと。


「もう起きなきゃ。 時間なくなっちゃう。」

「食われるなよ。」

「え−? ふふっ、はいはい。どっかの鬼が付けた痕ガッツリ残ってるから。こんな痣付いてる人間食べても不味いって思われるよ。」

「……消えたらまた付け直すわ。」

「何言ってるの、嫌に決まってるでしょ。」


腕が緩んだからようやく起き上がれた。
時間はやっぱりいつもより過ぎている、急がないと。






「送ってくれてありがとう、行ってくるね。」

「おう、無理すんなよ」

「うんっ。」


頭ポンポンされるのも日課になったな。
門に向かうと前から沖田くんが歩いてきた


「あっ沖田くん、おはよう!」

「おはようごぜぇやす。今日は元気そうで。」

「うん、お陰さまで。」

「旦那ァ体調大丈夫なんで?」

「余裕だ」

「そうですかィ。体調管理出来無くなったら言って下せェよ、この人回収しやすんで。」

「回収? 銀さんが体調悪くなるなら私看病するから何処にも行かないよ?」

「体調大丈夫ですかィ?」

「……余裕だ。」

「間があった。え、具合悪いの? 銀さん馬鹿みたいな事ばっかりするから私分かんないよ。」

「馬鹿みたいな?何されたんで?」

「今日は噛み付かれなかったけど背中触ってきたね。」

「……その首のテープは刀の傷のせいですよねィ?」

「え?あ−、傷は大丈夫なんだけど痣酷くて。」

「見せて下せェ」

「嫌だよ、せっかく貼って貰ったのに。」

「後で俺が貼り直してやりやすよ。」

「ちょっ!」


剥がされた。まだ痣酷いから隠してたのに。


「…………旦那ァ、いくらドSでもここまでやりやす? 傷口開いたんじゃねぇですかィ」

「そいつが言うこと聞かねぇから悪ィんだよ」

「私のせいにしないでよ。言葉で言ってくれれば良いだけじゃん」

「だから言葉で言っても聞かねぇからだろ」

「銀さんが心配し過ぎるからでしょ」

「お前、それ言わねぇ約束だろ」

「直ぐ怒る!」

一歩前に出た銀さんに急いで沖田くんの後ろに避難した。
また噛まれたらたまったもんじゃない。


「そうやって男の後ろ隠れんの逆効果なんだけど。」

「他に隠れる所ないもん」

「名前さん今日から真選組住み込みしやす?俺ならもっと上手く躾てやりやすよ」

「何言ってるの沖田くん。」


躾って……ペットじゃ無いんだけど。


「他の野郎の痕なんざ付けて帰って来たら泣くまで噛み痕残すかんな。」

「見えねぇ所にしやしょうね。」


何この2人。冗談にしたって発想がおかしい。
銀さんに関しては冗談かどうかすら危ういよ。
だって実際噛んでくるもん、指とかおでこ噛まれたし。


後ろに下がって沖田くんからも距離を取ると背中に何かぶつかって足が止まった。


「土方さん!」

振り向くと土方さんが立っていた。


「オメーら門の前で何物騒な会話してんだよ。ここ何処だと思ってやがる」

「はー?おたくのドSがうちの子傷物にしようとしてやがるから止めてやってんだろ。部下の教育くらいしっかりやってくれませんかねぇ?」

「ざけんな、この首の痣てめぇだろ。何考えてやがる、傷開かせやがって、痕残ったらどうする気だ。」

「どうもしねぇよ。なに、心配してんの? 鬼の副長が随分お優しいこって。下心でもあんじゃねぇの?」

「はぁ?てめぇと一緒にすんじゃねぇよ。こっちの問題で付いた傷だそ、とやかく言われる筋合いはねぇ。」

「土方さんも鬼なんですか?」

「は?」

「銀さんも鬼らしいですよ、どっちでしょうね、赤と青。 私は青鬼にも幸せになって貰いたいんで2人の場合、別の方法探しましょうね。」


ぽかんとする土方さんの腕を引いて門をくぐる。


「銀鬼さん、行ってきます。悪さしないでお利口に待っててよ」

「うっせぇよ、あんまそっちの鬼にベタベタしてっと牙生やすぞ。」

「こわっ、大丈夫だよ、煙鬼さんは煙草とマヨネーズをこよなく愛す優しい鬼だから。」

「おい、なんだ煙鬼って」

「さぁ早く煙部屋戻りましょう」

「煙ばっかりじゃねえか」


笑って銀さんに手を振りながら文句を言う土方さんの腕を引いて歩いた。

仲が良いんだか悪いんだか、いつまでも言い争ってそうだから無理矢理止めた。
土方さんお仕事あるし。

「傷、大丈夫ですからね。気にしちゃ駄目ですよ」

「……あぁ、」

「気にするってんなら、今日1日乗せるマヨネーズ全部半分にしてやりますから。」

「ふざけんな、自分で足すわ」

「駄目、回収します。在庫も全部隠してやりますからね」

「わーたよ、ったく。可愛くねぇヤツだな。」

「ふふっ、」






「何あれ。何であんな仲良し?何で腕組みながら歩いてんの?」

「仲良ィですぜ、あの2人。土方さんお団子買って来たりしてやしたし、しかも副長室で2人で食ってやした。」

「はァァ!? え、マジで?そんな仲良いの? あのニコチン野郎そんな事すんの?」

「俺も驚きはしやしたけど、まぁ良い傾向じゃねぇですかね。」

「総、一郎クン的にはあっち推しなの?」

「総悟でさァ。多分あの人そっち系の感情欠落してるみたいなんで、笑っててくれんなら何でも良いんでさァ。誰も出来ねぇってんなら俺が面倒みやす。」


何だそれ。あいつ何でこんなに好かれてんの?
そんな会った回数無いだろ。


「にしても名前さん、気を許した相手には壁作んねぇんですね。他の野郎にあんな事しやせんし、警戒って程じゃねぇですけど気を付けてはいやすし、でも俺が抱き付いても、膝枕しても、ちゅーしても全然怒らねぇで、大した拒否もしてこねぇでさァ。」

「いや待て待て、何してるって? おかしいだろ何してんの? しかも最後に至っては俺ですらした事ねぇな、何処にしやがった?」

「頬と額、あと手の平。」

「し過ぎじゃね? つか手の平は俺もしたか。いやでもあればちげぇし、押さえられただけだし。」

「旦那こそ何しようとしてんでィ」

「あいつが無防備に近付いてくっから悪ィんだよ」

「それは言えてやすね。気ィ許したら警戒心ゆるゆるでさァ。」


俺、頬は舐めても噛んでもいねぇよな?
取り敢えず帰ったら消毒してやっからな、ちくしょう。






「沖田くん、また土方さんに怒られちゃうよ?」

お風呂掃除をしていたら沖田くんが来た。
何してても来るけど、そして後から土方さんが怒鳴りながら来る。

「アンタ休憩してるんで?いつ見ても動いてるじゃねぇですかィ」

「してるよ、さっきお饅頭貰って食べたし」

「土方さんに?」

「そう、餌付けされてるの私。沖田くん来たら追い返せって言われてる。」

「それ俺に言ってどうすんでィ」

「確かに」


掃除をしながら思わず笑い声が漏れた。


「追い返さないんで?」

「ん−、でも沖田くんとお話するの楽しいんだもん。だから土方さんには言ってるよ?貰っても追い返すのは無理ですよって。そしたら言うだけで良いって。結局甘いよねぇ、何処が鬼?」

「アンタも充分甘いですぜ」

「えー?」


私は別に甘くないよ。だって本当に楽しいんだもん。土方さん暗殺計画の話とか近藤さんの話とか、たまに万事屋の話とか。

沖田くんが近藤さん大好きなのが分かったし、土方さんを本気でどうにかしようとしてる訳でもない。ただの愛ある悪戯だ。それを土方さんに言ったら土方さんにも甘いって言われた。



洗い終わった泡を落とそうとシャワーに手を伸ばすと黒い物体が視界を横切った。


「っふぅわ!? 」

「どうしたんで!?」

「何かいた!!」

「は!? ……あぁ、虫ですかィ。ビビらせんじゃねぇや」

「ご、ごめん。」


だって、手スレスレ横切ったんだもん。
もう少し距離あったら静かに驚いたけどスレスレだよ?びっくりするよね?


「外出てなせェ。」

「え、沖田くん大丈夫? わ、私も戦うよ!!」

「その辺でスッ転ばれたら困るんで、大人しく出てて下せェ。」

「……はい。」


転ばない。とは言えなかった。
泡まみれだし、只でさえ滑る。

外から見守らせて貰おう。何かあったら飛んで行けるように武器でも探そうかな。

そう思いながら沖田くんに背を向けると焦ったような声で名前を呼ばれた。

振り返ると目の前に黒い物体がこっちに飛んできていて反射的にしゃがみ込む。


待って、今接触した?私接触したの?ちゃんと交わせた?
怖くて顔上げれないんだけど。
頭とかに付いてたりする?だって結構目の前だったよね。
顔上げた瞬間に置ちてきたりしないよね、……絶対嫌だ。
でも上げなぎゃ、さぁ上げろ。せーので上げよう、はい、せー


「っ!やっ……!」

頭に何か触れた瞬間無意識に手が出た。
でも違う。今の感触は虫じゃない。

目を開けて顔を上げると目の前は沖田くん。
私の手の動き、手の平の感触、沖田くんの顔の向き、そして頬が……


「い、やぁぁぁぁぁぁ!!!! 」



自分でもびっくりするくらい声が出た。



「ごめんなさいごめんなさい!!あ、ど、どうしよう、ご、ごめっ、ひ、冷やさなきゃ!!!!早く冷やさなきゃ!! 」

「落ち着きなせェよ。別に大丈夫でさァ」

「大丈夫じゃない!!!! どうしよう、ごめっ、ほ、本当にごめんなさい、はや、早く、冷やさなきゃっ、」

「何泣いてんでィ。」


ボロボロと流れる涙で沖田くんの顔が見えない。
泣きたいのは私じゃない、沖田くんだよ。

グイグイ腕を引っ張っても沖田くんは動いてくれない。


「は、はやっ、早く冷やさ、」

「まず落ち着きなせェって。俺ァ男ですぜ? そんな泣く程なに気にする事ありやすかィ。」


引っ張ってた腕を逆に引っ張られて抱き締められた。
いや、こんな事してる場合じゃない。早く冷やさないと。


「おき、沖田くん、早くっ」

「おい、どうした!?」


沖田くんの腰辺りを掴んで引き離そうとしていると後ろから土方さんの声が聞こえた。


「ひ、じかたさん?」

「っ! 総悟何やってんだ!!」

「何もしてねぇんですけどねィ」

「泣いてんじゃねぇか!!」

「も、早くっ!! そんな事してる、場合じゃない!!」

「分かりやしたよ。ならアンタ泣き止んどきなせェよ。土方さん見てて下せェ。」

「あ? は?お前顔どうした?」

「何でもねぇですから、ちゃんと見てて下せェ」

「私もっ、」

「駄目でィ。アンタはその顔何とかしなせェ。俺が戻って来るまでに泣き止んどきなせェよ。」


沖田くんを掴む手を剥がされ背中を押されて土方さんの方に追いやられた。
傾いた身体を土方さんが支えてくれたけど顔は沖田くんの背中から離れなくて、涙は止まらない。


「うっ、うぅ、ご、ごめんなさっ、」

「おい、どうした? 何でそんなに泣いてんだよ。何かされた訳じゃねぇよな?」

「ち、違う、私がっ、私が、たた、叩いた、沖田くんの、顔を、私がっ……うぅ、うっ」

「はぁ?いや待て、は? 総悟の顔叩いた?」

「そうっ、です!! 叩いて下さい!!私を叩いて下さいっ!!!! 」

「は!? 落ち着け、取り乱し過ぎだろ。顔叩いたくらいでそんなに泣くか?本当にそれだけか?」

「それだけじゃない!! 沖田くんの顔を!叩いた、私がっ!! 」

「落ち着けって!」

「ま−だ、泣いてんですかィ。泣き止ませといて下せェよ使えねぇ死ね。」

「はァ!? んな事言ったって、」

「おき、沖田くん!!」

声が聞こえて顔を向けるとタオルを頬に当てながら立ってる沖田くんが居た。

慌てて立ち上がると泡で滑って勢いよく前に倒れた

「っぶねぇ、だから落ち着けって!」

「っ、いい加減にして下せェよ、これで怪我したらもう一回叩かれてやりやすよ。」


前から沖田くんに抱き止められ、片腕を土方さんに支えられ、転ぶ事はなかった。


土方さんに腕を離され沖田くんに支えられる。
赤くなった頬に触れると、やっぱり熱を持っていた。


「っ、……っ、」

「そんな声殺してまで泣く事ですかィ? アンタ刀突き付けられても泣かねぇじゃねぇですかィ。なのにこんなことで、」


ため息を吐きながら抱き締められた。背中と後頭部に温もりが感じる。


「っ、た、たおる。」

「あ−、はいはい。」


土方さんが取ってくれたアイスノンとタオルを頬に当てて押さえた。
でもきっと腫れてしまう。


「そのまま押さえてて下せェよ。」


そう言って沖田くんは私を持ち上げた。俗に言うお姫様抱っこで。


「い、から、」

「黙りなせェ。大人しく冷やされてやってんだからアンタも大人しくしなせェよ。」



抱えられたままお風呂場を出た私達を隊員さん達がざわつきながら話していた。

涙であまり見えないけど、私はずっと沖田くんの頬、タオルを当ててる自分の手を見続けている。


連れて来られたのは沖田くんの部屋だ。


「昨日から泣きすぎ。」


本当だ。昨日も沖田くんの前で泣いたんだ。

下に下ろされ沖田くんも座った、直ぐに膝で立ち身体を正面に向ける。
タオルはずっと頬に押し当てたままで。


「もう、泣き止んで下せェよ。」

「っご、ごめ、」


片腕の袖を顔に持って行こうとしたら止められて、代わりに沖田くんが両手の平で私の頬を覆い涙を拭ってくれている。




「笑ってて下せェ。」

「っ、ん、」

「……アンタの甘さは、姉上に似てる。いつも笑ってたんでさァ。……笑って下せェ。」


眉を下げて切なげな、何処か心細そうな顔して、私に笑えと言う。

私より沖田くんの方が何倍も甘い。

息をのみ、無理矢理口角を上げて笑顔を作って見せた。

切なげな顔から困ったような顔に変わったけど、沖田くんも少し笑ってくれて、そのまま手を首に回して抱き寄せられた。

少し無理な体勢だったけど頬のタオルは何とか押さえたまま片腕だけ背中に回して私も抱き付いた。



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