花火とアイスと 8


出されるのを全部咥内で受け止める。
不味いはずなのに優斗さんのなら全然平気っていうか美味しく感じるから不思議だ。
優斗さんは飲まないようにって言ってたけど、俺全然飲めるし!
飲んじゃおうと口を動かしたら、

「捺くん、だめだよ」

と息を整えながらストップかけてくる。
なんで?と優斗さんの浴衣の乱れを直しながら見上げた。

「ローションないし、そのかわりにするから。手に出して」

あー、そういうことか、それなら飲むの止めよー!
へらへら頷いて早速掌に白濁を吐きだしながら―――、っつーことは最後までここでしちゃうってことだよな、っていまさら気づいた。

「……い、いいの?」
「なにが?」

立ち上がった俺の頬に触れてくる優斗さん。

「ここでするの?」
「しないの?」
「人来たら、と思って」
「いまさらじゃない、捺くん」

おかしそうに笑う優斗さんに、そうだね、って俺も苦笑する。
いやもちろんすっげーしたいんだけどさ、俺もう限界だし。
優斗さんは俺の腰を引き寄せて唇にキスを落すと前を触ってきた。

「ここもういっぱいいっぱいだね」
「当たり前だよ。優斗さんの咥えてたらそれだけで限界!」

本心そのままなんだけど、優斗さんは笑って、「可愛いね、捺くんは本当に」なんて優しくもう一回キスしてくれる。
触れるだけじゃなくてもっともっと深いのがしたくって身体を寄せたら、優斗さんが俺の手を取った。
掌に出したままの白濁。

「じゃあ後ほぐさないとね」
「う、ん」

やばい、身体が疼く!
ドキドキして優斗さんをねだるように見つめた。

「捺くん」

いつもと変わらない優しい声に欲情を滲ませて優斗さんが俺を壁際に立たせる。
壁に向き合うように立たせられて俺の腰が撫でられる。
それだけでぞくりと肌が粟立って空いてる片手を壁についた。

「それでほぐして、俺にいれさせて?」
「うん。わかった。ほぐす―――ね?」

どこを?
と、思わず肩越しに振り返った。

「後、俺にほぐしてるところ見せて?」
「……え? え?」

え、あの、それってつまり俺に後孔を弄って自分で準備しろっつーこと!?

「あ、あの、優斗さん……!?」
「捺くんが自分でほぐすのを見たいな」

背中にのしかかる重み。振り向いてる俺の顔を覗き込む優斗さんは柔らかなのに拒否を許さないような色があって。

「で、でも」

ぶっちゃけ付き合って何年もたつし、ひとりで後ろをってしたことはある……。
でもやっぱ緊張するし、しかもいまは外!!
もうフェラしたり今さらかもだけど、俺がひとりで自分のケツ弄ってるときに知らないヤツ来たらマジ死ぬ!!

「捺くん」
「……んっ」

耳朶が甘噛みされて這う舌に身体が震える。

「見たいな。ダメ?」

目を細めて吐息が吹きかかる距離で囁かれたら、つーか優斗さんにおねだりされてイヤだなんて俺が言えるわけない。

「ダメじゃ……ない、けど」
「よかった」

嬉しそうに優斗さんは微笑んで、俺の足をするりと撫でると浴衣の裾を持ち上げた。

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