HONEY LOVE4


―――side優斗



汗ばんだ身体。俺の腕の中でまだ少し荒い呼吸を吐きだしてる捺くん。
ついさっき互いにイって、そのあとも続けていたキスも後処理も済ませてベッドでふたりまどろんでいる。
汗で貼りついた髪を撫でると潤んだままの目を俺に向けてくる。
目が合うと柔らかく頬が緩まるのが可愛くて、軽く触れるだけのキスを落した。

「汗かいたね。シャワー浴びる?」
「うん。浴びたいかも。一緒だよね?」
「もちろん」

エアコンをつけておけばよかったなとも思ったけど、結局汗をかくのはかわらないだろう。
捺くんは俺の胸元に顔を寄せて、

「あーでも絶対シャワー浴びてたらまたシたくなってくる!」

なんて俺を上目遣いで見てくる。
それについ吹きだしながら押し付けられる腰を撫でた。

「明日……いや、今日に支障が出ない程度にならいいよ」

二回する時点できっともうアウトなんだろうけど。

「うん! 軽くね、軽く!」

軽いエッチってどんなんだろうな、とまた勝手に笑いがこぼれた。
頷いてまた深いキスを交わしながら、こうしてまた誕生日を祝えてよかったと心から思った。
去年の今日もこうして一緒に過ごしていたけど、あのときは―――少しだけすれ違いがあったから。
こうして無邪気に抱きついてくる捺くんにホッとする。
もうあれから捺くんの顔が曇ることはなかったし、きっとこれからもない。
いや、させない。

「捺くん」

触れ合う身体、その体温に癒されながらもう一度言う。

「19歳、おめでとう」

来年も再来年もその先もずっと、おめでとう、と言えるように。
言えるってわかっているけど祈るようにキスをその額に落とした。

「ありがと、優斗さん」

満面の笑顔を向けてくれる捺くん。
やばい、お風呂ではなんもしないからもういま二回戦シよ?、とおねだりしてくる捺くんに吹きだして―――自制も効かずまたふたり熱に溺れた。



【HONEY LOVE:END】

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