媚薬なHONEY@:side優斗


キリリクでいただいた
[媚薬を飲まされた捺が、Sな優斗にでろでろにイカされる]
という話です♪


***


『もしもし、優斗さんですか? お久しぶりです、朱理です。実は捺が―――』
その電話があったのは11時を少し過ぎた頃だった。



【媚薬なHONEY】



俺はその日職場の同僚と飲んでいて、捺くんは大学の友人と飲みに行くと言っていた。
予約している店を聞けば割と近いところで飲むことになっていて、偶然会えば面白いのにね、なんて捺くんが言っていたんだけど。

「朱理くん」

偶然、ではなく、捺くんを迎えに来た。
夜だというのに明るいネオンが輝く通りから少し外れたところにある100円パーキング。
そこで俺は朱理くんたちと落ちあった。

「どうも、お久しぶりです」

会釈をするのは朱理くん。
ごくたまにだけど俺のマンションにクロくんと遊びにくることもあって、こうして顔を合わせるのは一か月ぶりくらいだった。

「久しぶり。ごめんね、なんだか迷惑かけて」
「いいえ、こちらのほうこそすいません」

首を横に振りながら視線を奥の方へと向ける。
壁と壁に挟まれた奥の角。
手前に一台車が停まっていて、そこにクロくんがいた。
パーキングにはいくつか電灯があるからそれなりに明るいが、その分影も多くてクロくんの表情はぼんやりとしか見えなかったけど俺を見て会釈したのは分かった。

「捺くんはあそこに?」

きっとクロくんがいる向こう、車に隠れたところにいるんだろう。

「はい」

朱理くんが頷くのを確認してクロくんのほうへと向かった。

「こんばんは」

距離が近づいていって、改めてクロくんの声がかかる。

「こんばんは。ごめんね、クロくん。せっかくの飲み会を台無しにしてしまって」
「いや。悪いのはこっちなんで。あのクソには俺らからガツンと言っておきます」

苦々しい気持ちになるけど、どう返せばいいのかわからずに曖昧に笑い返しながら足を進めていく。
そして暗がりの、本当に片隅に捺くんは膝を抱えて座っていた。

「捺くん」

俺が呼ぶと、少ししてからのろのろと顔を上げる。

「……ゆーと……さん?」

舌足らずになってる声は熱っぽく掠れていた。
暗くてもその顔が真っ赤に染まって、さらに近づけば、その目が潤みきっているのもわかる。

「迎えにきたよ、捺くん」

内心ため息をつきたくなりながらも捺くんに笑いかける。
明らかに"情事中"の貌をしている捺くんを早く家に連れて帰らなければ、と気ばかりが焦った。

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