綺麗なお姉さんは好きですか?E


だってさ、多分客観的に見たら俺が挿れてる図なわけで。
だけど実際脚広げて自分でいれちゃってるのは俺なわけで。
アリスコスした美人お姉さんな優斗さんを見下ろしながら騎乗位って。
ちょっと倒錯的通り越して変態くせぇって思わなくもないけど、気持ちイイからいっか!
夢中になって腰動かしてたら、名前呼ばれて顔を近づけたらキスされる。
舌を絡めあいながら優斗さんが俺の背に手を回して力を込めた。
ぐるり、と挿入したままの状態で体勢が入れ替わる。
俺の脚を持って優斗さんが律動しだす。

「……っ……優斗おねーさんに……犯されてる」

いや実際挿れられてるのは俺なわけだけど、上に乗られてる感もあるっていうか。

「捺くん。こういうのが好きなの? いつもより感じてる?」

優斗さんが少し首を傾けながら緩く口端を持ち上げ、俺のに触れてきた。
先走りだらだらのいつ吐精してもおかしくないくらい張りつめてる俺の息子。
ぐりぐりと先端を弄られたら情けないくらい高い声が出て、そんな俺を見つめる艶っぽい眼差しにちょっとだけ気恥ずかしくなった。

「好き……ていうか……っ、ん、どんな優斗さんでも……好きだし……だから」

女の格好だからじゃなくて、本当に優斗さんがしてるから、だ。
だからこんなに興奮してるってことわかってもらえるかな?
優斗さんに手を伸ばして髪に触れてから、腕に触れる。
ぎゅっと力を込めると優斗さんが覆いかぶさってきて微笑みかけてきた。

「わかるよ。だって俺も女装してる捺くん可愛くて好きだし。いろんな捺くんの顔を見れて楽しいからね」

ずっと交わったままの視線。
化粧してたって変わらない眼差しと、その言葉に頬が緩んだ。

「ん、俺もそう」

ちゅ、と触れるだけのキス。それを何回か繰り返して、深いキスになっていく。
そして緩くなっていた律動はまた激しくなっていった。

「っ、ぁ……ん」
「捺くん」

かわいい、なんて言ってくるから、優斗さん綺麗、とか俺も言っちゃったりしながら、その日の夜は長いこと抱き合っていた。
一回目はベッドの上で、そして二回目は風呂で。
ウィッグも化粧も全部落としていつも通りになった優斗さんとふやけてのぼせるくらいにイチャイチャしてた。


―――――――
―――――
―――

翌日。
智紀さんにお礼メールを作成していた。
予想外の優斗さんのアリスコスのことと、あとは――クリスマス用にレアなコスプレ衣装手に入らないか〜なんていうこと。
女装もなかなかいいものだな!
なんて、ちょっとそっちに目覚めそうな予感。
もちろん、自分がするより優斗さんね!
女装じゃなくても制服とかでもいいなー、パイロットの制服とか。
そういやラムネ味のゴムも昨日使わなかったから今度使わなきゃな〜。
と、俺はひとりにやにやしていた昼下がりだった。


【アリスなトリックorトリート!
 〜綺麗なお姉さんは好きですか?〜おわり☆】

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