吐精してぼうっとしてたら目が合って微笑まれた。
優しい、けど、それだけじゃない色気ってやつが漂ってて、これから先のことに期待してしまってる。
あーもう、やばいハマってるってわかっちゃいるけど、後孔でイクの覚えてしまったんだからしょうがないよ。
だってさ、優斗さんの指めちゃくちゃ気持ちいいし。
いやもちろん優斗さんのもだけど。

「ローション、ないね」

ここには、って言いながら優斗さんは口から俺の吐き出した白濁を掌に落とす。
そしてそれを指にまとわりつかせて後孔に押し付けた。
濡れた指の腹が焦らすように縁をなぞって、くちゅっと水音をたててゆっくりと指先が窄まりに埋まる。

「これで足りるかな？　ベッドに行く？」

たぶん足りないだろうな。
白濁だけじゃすべりが足りなくって挿ってくる指がすっげぇ生々しく感じる。
優斗さんの指の骨ばったのとか、進んでくる指の動きとかがめちゃくちゃリアルで、でもちょっときついはずなのにそれが微妙に気持ちよくも思えた。

「……いい」
「いいの？　きついかもしれないけど」

小さく笑いながら優斗さんは俺の中を確認するように指を這わせる。
そりゃベッドに移動してローションつかってのほうがいいんだろうけど、いまはこのまま触れられたかった。
ねだるように腰を揺らすと、指を奥へ奥へと突き挿しながら優斗さんが覆いかぶさってくる。
優斗さんの前髪が俺の額にかかって至近距離で見つめ合って次の瞬間にはその目が閉じる。
キス、って俺も目を閉じたら唇が触れ合って、唇を舌でなぞられた。
てっきり咥内に入ってくるって思ったのに優斗さんは俺の唇を舐めるだけで入れてこない。
ディープなのがしたくって堪え切れずに俺が舌を出すと軽く噛まれて、唇を甘噛みされた。
ちゅ、ちゅ、と食むように吸っては触れるを繰り返される。

「……優斗さん」

じれったくて呟くと、ほんの少しだけ俺の舌に舌を絡めて吸い上げてから離れていった。

「捺くんに祝ってもらえるなんて思わなかったから―――ゆっくり味わいたいんだ」

柔らかな眼差しに見つめられると変にくすぐったくて視線が泳いでしまう。

「……いいけど。でも俺なんかで……」
「俺は捺くんがいいんだ」
「……」

なんかそんな言葉言われたら女の子なら勘違いしちゃいそうだよな。
実際別に深い意味はないんだろうけど。
でも―――ちょっとだけ嬉しいような気もして口元が緩みそうになって誤魔化すように、

「俺でよければ、がっつり食べていいよ」

なんてバカなこと言ってしまった。
優斗さんは吹き出しながら俺の頬を撫でると、

「じゃあ遠慮なく」

って目を細めて唇を塞いできた。
今度は舌がはいりこんできたから俺はすぐに舌を絡みつかせて水音を立たせるくらい激しく交わらせた。
その間も動き続けていた優斗さんの指は前立腺を掠めたりして焦らすようにほぐしてきていて、さっき白濁を吐きだしたばかりの俺の息子はまた硬さを取り戻していた。


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