お返しにご注意を!P


「お、い、っ……苦しっ」

容赦なく腰を打ちつけられた。
ようやく快感を得れるようになってたのに、内臓を掻きまわされるような動きに身体が強張った。

「ごめんごめん。っ、と、ここだっけ」
「……っひ……ぁ」

ほんの少しスピードが落ちた。
だけど押しつぶすようにさっきまで擦っていた前立腺を突かれて背中がしなる。
同時に俺のも扱きだされた。
強弱をつけながら前と後ろとを同時に攻められる。
薄まったと思っていた快感は自分で動いていたときよりも一層強烈に全身を、思考を、侵していく。

「……っ、ん」

唇を噛んでも隙間からこぼれてしまう声。
それでもみっともなく喘ぐのは耐えられないからぐっと奥歯を噛み締めてると笑いながら名前を呼ばれた。

「んな我慢しなくてもいいじゃない。聞かせてよ、声……っ」

掠れた声で甘く囁かれても頷けるはずがない。
欲に滾った目は獰猛さも垣間見えて普段の飄々とした智紀にはないものだ。
多少は俺も一矢報いているのかな。
そうだと思いたい。思いたいけど―――。

「ま、って……っぁ、激しっ」

ひたすらに快感の渦に引きずり込まれるように刺激を送られる。
途中から怪しかった俺のなけなしの理性や余裕も全部奪いとられてしまう。
激しいくせに狙いは的確で、むやみに攻めているわけじゃないから快感はどんどん蓄積されていく。
いままで感じたことのない疼きが腰から派生して全身に回っていく。
打ちつけるたびに揺さぶられるたびに相手が智紀だとか親友なのになんていうしがらみは消え失せ、無意識に自ら快楽を追っていた。

「優斗」

覆いかぶされ顔を近づけられ抵抗なく目を閉じた。
身体が密着して握りこまれたままの俺の息子が智紀と俺の間で擦れる。
そこでいまさら上は着たままだってことを思い出す。
絶対汚れる。
けどいまはもうどうでもいい。
より熱いのはどっちの舌なんだろ。
唾液を渡らせられて飲みこんで、舌を甘噛みしてはしかえされて。
酸欠になりそうなキスは咥内さえも下と同じように繋がってしまってるかのような気になってくる。

「ン、っ……ん、ふ……」

一回イったはずなのに、吐射感が沸きあがってくるのを感じる。
同時にもう慣れてしまった後孔から、突かれるたびに吐射感とは違うけれど似たものが沸きあがってくるのを感じた。
勝手に腰が震えてしがみつくように智紀の肩をつかんだ。
少し爪を立ててしまったけど、構わないだろ。

「……締め付けすぎ。あー……もう、ったく優斗って俺の斜め上いくんだから。いつもより早くイキそうかも」

唾液の糸が伝って切れるのが見えた。
吐息混じりの声とともに首筋に汗が落ちてくる。

「ま、でも……優斗を先にイカセてやるから」

後ろでね、って至近距離で口角を上げて見せる智紀に―――俺は噛みつくようにキスして言った。

「だめ……だ。―――……一緒にイキたい」

そう、言っていた。

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