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ここから学校までは走って5分。1秒でも無駄にしたくない、無論ダッシュだ。元陸上部、ナメんなよ。

部室に行くと、すでに3強は揃っていた。まだ6時の段階で。お前ら早すぎだろう。

「あれ、伊藤が珍しく間に合ったってことは今日は槍でも降るのかな」

「うむ、珍しいことこの上ないな」

「お前が遅刻しないなんて…見事にデータを裏切っている」

「なんだお前ら、そんな珍しいならまず褒めろよ」

なにこいつらまじ失礼しちゃうな。確かにあたしが遅刻しないで来たのなんて校外練のときくらいだけど。

「いや、いい心がけだと思うぞ。これからもよろしく頼む」

…ああ、ごめんよ柳。その約束は果たせない。

「……起きれたら、ね」

ちゃんと笑えていただろうか。罪悪感と情けなさで泣きそうになった。




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