ksxx5

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兄貴の横でぐっすり眠った翌朝、ベッドから降りて学校へ行く。
銀とかロニ、ツンに久々に会って馬鹿話しながらやり過ごす。
ヒル魔の授業もなんら変わりなく。俺もヒル魔も以前のまんま。
1週間や2週間、休んでも大したことはない。そう思えるくらい周りも自然だった。
あーこのまま忘れちまえばいーのに、なんてゆったり思って。
でも忘れてぇのに思い出したように夢見が悪ぃ。まるで、忘れるなとでも言うように。
なんでなんだろーな。
そうなると必然的に眠りに就くのが嫌になって。恐い。
…今も、眠ぃのに寝るとあれがくると思うと…眠れねぇ。
「…ルイー?」
「ん…、」
必然的に学校の、しかも授業中に眠っちまうことが増えた。
人が、先公か生徒が、うっすら会話している中で眠りに落ちていく…そんな生活を続けていたらとうとう担任から呼び出しをくらった。
まあ…そうだよな、自分でも分かってる。












「―葉柱、どうした最近」
「‥‥‥‥‥」
武蔵が真剣な面持ちで聞いてくる。
「…………。どうも…しねぇ……」
「ならなんで学校で寝る?」
「………」
「聞くところによると…どの授業も寝るらしーな?」
「……………」
「…葉柱。」
「武蔵ー」
「……ヒル魔…ノックぐらいしろって言ってるだろ…」
突然ガラッとドアが開いてヒル魔が入ってきた。
「へーへー。んだよ、糞爬虫類か。ケケケ、何やらかしたんだよ」
「………お前にも聞いたろ、どの授業も寝てやがるんだ。こいつは」
「……………。へえ?それで糞ジジィ自ら説教か」
「…お前は何しに来た?」
「工具箱。」
ヒル魔は言い放つと後ろをごそごそし出した。
「…………お前‥、確か心理学取ってたよな?」
「…あ?んだよ」
「専攻だったなら…ちょっと話聞いてやってくれねぇか」
「………なんで俺が」
「―俺、大丈夫なんで。気をつけるんで…「チッ、てめーは全然大丈夫じゃねぇだろーが」
ヒル魔が隣の椅子に腰掛ける。
「…や…、…」
「抵抗すんな糞。ただ話するだけだ―糞ジジィ、勿論タダとは言わねぇよな?」
「……わかった…」
ヒル魔が言えば武蔵が立ち、部屋から出て行ってしまった。
「………」
「……………。で?どーせフラッシュバックのトラウマかなんかだろ。」
「……………」
「…お前…鏡見てるか?隈すげーぞ、目も充血してっし…」
ヒル魔がじっと見てくる。
「…全体的に血色も良くねぇな、飯は食ってっか?」
「…食ってる…」
「ならいい。問題は睡眠だな…」
「…………。」
「…温めの風呂にゆっくり浸かってマッサージしてから布団に入れ。電気は付けっぱでな。明日良いアロマでもやってやるよ」
「………」
「分かったらさっさと帰って飯食って風呂入れ」
カチ、とヒル魔が煙草に火をつけると煙が燻った。立ち上る煙を一掃するとシッシと追い出された。
「………。」
「…あんま無理すんなよ、休みたかったら休め」
言うと、扉が閉まる。
俺は廊下に取り残される形になった。そのまま居てもしょうがないので踵を返すと、校門を出たとこでコンビニ袋を持った武蔵に会った。
「…おう、どうだった?」
「なんか…うん…大丈夫…、です」
「……。俺以上にあいつはお前のことが心配みてぇだからな…」
武蔵はそう言うとヒラヒラと手を振って校舎に入って行った。










Fin.

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