Trick "and" Treat
「ァッ‥」
「……………」
俺がいーって言うまで入んなよ‥って呂律の回んねぇ舌で可愛いこと言うから。一緒に入んの我慢して飲んでたんだぞ。
「遅ぇと思ったら…」
相当アルコールも入ってたから心配しちまったじゃねぇか。
なにしてんだよ、お前。
「…ヤりてぇ‥‥」
「‥‥‥‥‥」
「ヒル魔ァ…アチぃ…いれて…」
…なんでだ?
乳白色に濁ったお湯の中で一人遊びしてる葉柱を見ながら不信に思う。お湯に手を突っ込めばぬる、とした。
息を荒げながらも手は休まることなく動いてんのを見ると…。
「葉柱、入浴剤入ってた袋どこだ」
「ぁ…どっか、そこらへんに…」
拾い上げて袋の裏に目を走らせる。
“催淫剤”。やっぱりか。
分かってやったんじゃねぇよな。たまには入浴剤入れっかな、なんて安易に取ったやつがたまたま催淫剤入りだったってとこか。
「…待ってろ」
お湯の中でとろんとした状態の葉柱に言い聞かせるようにして一旦風呂場から出る。
手早く服を脱ぎ、再び浴室へ。
「ンんっ…あ、ッ」
葉柱は目を瞑って弄りながら喘いでた。
「…俺がいんだろ?」
口から出ている舌を先から食んで口付ければくちゅ、と水音が反響した。
逆上せる寸前の葉柱を浴槽から出して、ぬるぬるの素肌に手を滑らせる。
「ンん…っ、ぁ‥」
胸辺りを触っただけで異常な反応。既に突起は硬くなって。
「…も・んなとこい、からァ‥‥」
弄っていた手を制して、葉柱は自ら足を開いた。
「イレて…っ」
「慣らしてねーよ」
さっきちょっと遊んだだけじゃねーか。
「…自分‥で、やったから…!」
試しに指を挿れれば簡単に吸い付いてきて。奥で動かせば葉柱が喘いだ。
「いれて‥ひるま、ッ…」
自ら立ちバックの体勢になって、見せ付けるように拡げる。
「何が欲しいんだよ」
入口につくかつかないか、掠る程度のトコで刺激しながら聞いてやる。
「ヒルま、っ…!!ヒル魔ッ、欲しっ…」
「俺の?何?」
「それ…、」
「それ、って?」
「〜〜〜〜〜〜っ」
自分でも笑ってんのが分かる。
「‥早く言わねぇと挿れてやんねぇよ?」