ksxx5

http://nanos.jp/ksxx5/

今日は。



「Happy Birthday,Rui」

1月25日。
俺の誕生日。
後ろから抱き締められて。
軽いキスをされた。
時計は00:00。

「好きなの選んでいーぜ」
「?」
「こん中から1個な」

と言って案内された部屋の明かりがついて、俺の視界に入ったものは。
大、中、小、極小、そして特大サイズの箱。

「…もしかして誕生日プレゼント?」
「おぅ。中は見んなよ。見た時点で決定だからな」

言われて1番近い中くらいの箱に伸ばした手を引っ込めた。

「制限時間は5分な」
「………全部、ってだめなのかよ」
「分かってて聞いてんじゃねぇ。1個だけだ」
「俺の誕生日プレゼントなのに?」
「ん」
「…………………」

舌切雀の要領でいけば黒くて銀色のリボンがかかってるやつ。
でも大きい赤の箱でゴールドのリボンがかけられてんのも気になる。

「あと1分な」
「……………なぁ、見たらだめ…?」
「決まってんならドーゾ」

あ〜どうしよう。
迷うんだよ。
元から1個だけにしてくれりゃーいいのに。

「…んな目で見ても可愛いだけだぞ」
「〜〜〜〜〜ッ」

あぁ、もう。

「…5、4、3210!YAーHAーーー!!」



ドォンッ



ぇ、何か今最後早かったよね。
しかも花火上がったよ?
タイミング良すぎ、すごーい。
ってもしかして花火もアナタデスカ…?

「どれだ。言え」
「…あの、花火…って?」
「おぅ。いいだろ」

やっぱり…
今0時なんだけど。
もう少し迷惑ってゆーものを考えてください。

「…で。どれにしたんだよ」
「……………ぅん。これ」

やっぱり舌切雀で1番小さい黒い箱。

「…自らそれを選ぶとはな」

…?
中めちゃくちゃ気になる。

「…開けてい?」

銀色を解いて黒い蓋を開ければ。

「………………………鍵…?」

此処、ヒル魔のマンションの合鍵は既に貰ってる。

「…どこの?」

聞けば。

「彼処」

窓から指された場所はついさっきまで花火が上がっていた所。
正確にはそのすぐ傍のビルみてぇな……………

「…は?」

つい出てしまった言葉に罪はないはず。
だって無理もない。
あそこは………超がつく程の高級ホテル。
俺は行ったことはないけど親父は何回か行ってた、かも。

「最上階スイートルームのカードキー」
「え…」

いくらしたんだろう…
尚更。

「こんな、貰えねーよ…」
「ぁ゙?」
「だって。俺、そんなつもりじゃ…」
「俺がやりてぇんだよ」
「でも…」
「俺がんなことすんのはてめェだけだぜ?それでも嫌か?」

それってすごい殺し文句。
お前カッコ良すぎ。

「………………じゃ………ぃ、けど…」

自然と俯いてしまう。

「聞こえねぇ」
「や、じゃない…けど」
「けどなんだよ」
「………どんだけ…したんだよ、ッ」
「お前が気にすることじゃねぇ」

くいっと顎を掴まれて無理矢理顔を上げさせられた。

「………だってよ…」

目線を下に遣りつつ答えれば。

「………糞」

チュッと軽く口付けられた。

「行こーぜ」
「ぇ」
「道分かんだろ」
「うん…」
「極上のスイートで抱いてやるぜ?」
「…ッ」

そんな風に言うなよ。

「それとも…バイク乗れねぇ程もうヤベぇ?」
「………カッ…」

…ばか、ヤロー。


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -