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3‐D教室内窓際。
「…なんだよ、くっそ!わけ分かんねぇ!!」
「確かにこれはちょっと…」
「まじ?ツンでも!?どれどれ…………銀さんギブ」
「確か明日も数学ありましたよね…」
ちょ、まじ?
あー、どうすっかな。
「ヒル魔センセ、分かんないの。お願い。お・し・え・て………ど?」
「…何やってんだお前」
「名付けて!ヒル魔を誘惑して教えて貰おう作戦☆」
「…ばかじゃねぇの」
「ルイーツンがいじめるー」
「いや、お前がバカだろ」
「酷い(>_<)」
良い考えだと思ったのに〜、と嘆く銀は放っておいて。
「…あの、すみませんっ」
突然掛けられた声に驚いて見れば女子生徒が数名。
「何?誰に用?」
銀が聞けば。
「…っこれ、みなさんで食べて下さいッッ!!」
手に持った紙袋を差し出す。
「ありがとう」
にこっと微笑んで銀が受け取れば。
きゃあぁぁぁと叫んで嵐のように教室から出て行った。残ったのは紙袋だけ。
「マフィンかぁ、結構美味いよ」
銀は既に幾つかのうちの一つを開け、吟味している。
そんなに美味いなら、と俺も手を伸ばした。
ホントだ、意外と美味い。
今度作ってみようか。
そんなことを思いながら放課後の《予定》に思考を潜らせた。
Fin.