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意味もなく二人で笑い合う

 ねえ、アンジェ。

 うつつは小さな声で呼びかけて、こっそりと袖を引っ張った。

 ドレスを彩るリボンが僅かに揺れる。

 アンジェはどうしたの? と首を傾げて、視線を合わせるように屈む。

 あのね、とひそひそとないしょ話をするように唇を寄せて、呼んでみただけ。
 と悪戯めいた笑みを浮かべる。

 二人はどちらかともなく視線を合わせて、こっそりと笑い合った。

by 確かに恋だった

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