05

『あははは、何でだろうね〜…』

い、言えない、今更環境が合わなくなっただなんて、言えないわ!
私のプライドが許さない、話すことを阻止してくるの!((

「ふーん、ま、ええですけど。大方予想はつきますんで。どうせ、仕事が辛くなったとか、環境が合わないとか、そんなもんでしょう。」
『っ…!』

す、鋭いなこいつ!
なぜわかったんだ、私にはそれが知りたい。

「つきましたっすわ。」
『え、ここ?学校…?お寺じゃなくて…?』
「学校っすわ。」
『じゃあ、あの正門で何やってるの…?』
「あぁ、あれはつかみの門っちゅーて、おもろいことせなあかんのですわ。」
『えぇぇぇぇ、知らん!そんなの聞いてない!無理!』
「まあ、俺はしませんけどね…ぃった!!!」
オサム「ざ〜いぜ〜ん、おもろいことやってから通れや〜?」
「ちっ…」
オサム「あっ!今教師に向かって舌打ちしたな、おまっ!」

ひ、光くんが、叩かれてる…!
てか、あの人教師だったんだ、全然わかんなかった((
でも、なんか仲良さそうだなあ…。
はっ、こ、これが青春ってやつか!!!

「どこが青春やねん!門くぐろうとして叩かれただけの何処が青春やねん!」
『はははは〜、いやー…』
オサム「あれ?転入生かいな。自分、見かけへん顔やけど。」
「あー、こいつ東京から越してきたんやて。東京の男子校におったらしいで。」

え、男子校…?
そんな設定だったっけ…?
あ、そっか、ばれないようにフォローしてくれてるのか!

オサム「ほーお、さよか。ほな、今日は特別に、つかみの門はスルーしてええで。校長室に行かなあかんのやろ?」
『え、あ、はい。』
オサム「ほななー。」

え、めっちゃいい人じゃん!
さっきのとは全然人が違うじゃん!
てなわけで、お言葉に甘えてスルーさせていただきました。
えーっと校長室は…。

「此処や。」
『うわぁぁぁああああ!ひ、光くんか、ビックリした…』
「驚きすぎっすわ。俺の方がビックリするやないですか。それから、呼び捨てでええです。」
『え、あぁ、そう?じゃあ、光。」
「おん。」

え、何このこ、ちょっと可愛いじゃん!
照れちゃってるし、案外素直なのかも!

「ムアンギ…じゃなくて、校長は変な人なんで、気ぃつけてください。」
『え、あぁ、おう…?』

変な人…なのか?
とりあえず、男子スイッチいれました!
仕事で演技力は鍛えてあるからね、バレないハズ!

「まあ、俺も一応ついて行きますんで。」
『ありがとう。…よし、入ります!』

-----コンコン

『失礼しまs「ムアンギ)Oh! Welcome to my room!!!」ひっ!!!』

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