14.壬申の乱(‘00.11.12)

【会場】奈良教育大学 講堂

【スタッフ】原案●明井美絵
脚本●四宮豊
演出●四宮豊
演出助手●三好亜由美
照明●神矢正和
音響●横田薫
舞台美術●藤原亮祐
衣装●添谷史香
お手伝い●岩瀬直子・松田英子・柴田貴之・具恩美
舞台監督●佐藤佳世子・太田垣学
芸術監督●太田垣学

【キャスト】菟野讃良皇女…明井美絵
      白鮎子…石井くるみ
      十市皇女…石田直美
      黒鮎子…村上依里
      山上憶良…荒木祥次
      柿本人麻呂…月出修司
      太安万侶…長山さち子
      大友皇子…後藤峰昭
      高市皇子…乾英治
      草壁皇子…西谷隆詞
      額田王…三好亜由美
      大海人皇子…藤原亮祐

【あらすじ】
672年、天智帝没後、その跡目を巡って、その弟・大海人皇子とその長子・大友皇子が争った古代史上最大の内乱・・・後世に「壬申の乱」と伝えられるこの騒乱の行方も、大海人皇子側にその大勢が傾き、対する大友皇子側の抵抗も、散発的なものとなった。その中で起きたとある一日の物語・・・時は、西暦672年、水無月・・・仏滅・・・

【キャラクター解説】
≪キラキラ座『壬申の乱』参戦人物総覧≫
@東軍・大海人皇子軍
●大海人皇子(おおあまのおうじ)(のち天武帝)?〜686(在位673〜686)
 天智帝の同母弟。高市・草壁・十市らの父。兄天智の元で後継者に押されていたものの、同じく天智に後継者と目された大友皇子と対立、672年の壬申の乱にてこれに勝利して即位、天武帝となった。性格は狷介、計算高く冷徹。民衆は、すべからく自分のような優秀な指導者によって支配されなければならないと思っており、その為には如何なる犠牲をもやむなし、と考えている。マキャヴェリが座右の書。
   劇中能力値:政治力88 知力96 武力78 魅力86
●菟野讃良皇女(うののさららのひめみこ)(のち持統帝)645〜702(在位690〜697)
 天智帝の次女にして、大海人の正妻。天武朝の皇太子(ひつぎのみこ)・草壁の母。壬申の乱後、即位した大海人こと天武帝の皇后となり、政治を補佐した。皇太子草壁が早世するとそのまま即位、持統帝となる。飛鳥浄御原令の施行と、藤原京遷都などに辣腕を振るった。自己中心的で嫉妬深く、旺盛な自己顕示欲の持ち主。これらの性質は、如実に幼年期に愛情を注がれなかったことに起因しているが、それ故、我が子草壁への愛情と期待を上手く表現できずに悩んでいる、といった一面も持つ。ちっちゃい物好き。
   劇中能力値:政治力96 知力82 武力54 魅力46
 ●高市皇子(たけちのおうじ) 654〜696
 天武帝の第一皇子にて、長屋王の父。壬申の乱に際しては、父大海人にかわって総指揮官を務めた。面倒事を好まない温和な性格で、悪く言えば無気力・無関心。いかにすれば苦労せずに楽して暮らせるか、ということをいつも考えている。飄々とした性格ながら、実は姉である十市にだけは心を砕いている。
   劇中能力値:政治力75 知力62 武力45 魅力69
 ●草壁皇子(くさかべのおうじ) 662〜689
 大海人と菟野讃良との間に生まれた皇子で、天武朝に於ける皇太子(ひつぎのみこ)。菟野皇后の期待を一身に背負っていたものの、生来病弱で、即位することなく母を残して他界する。性格は究極の甘ったれ。この草壁の子が、持統帝ののち即位する文武帝。
   劇中能力値:政治力17 知力15 武力19 魅力44
 ●白鮎子(しろあゆこ) 生没年未詳
 彼女について歴史書は何も記載してはいない。菟野讃良及び草壁に仕える忠実な侍女。全身の感覚器官、殊に嗅覚を強化されている。温和な性格で、人間との共存を望んでいる。花を育てたり、枯らしたりするのが趣味。
   劇中能力値:政治力92 知力95 武力92 魅力86

A西軍・近江朝大友皇子軍
 ○大友皇子(おおとものおうじ) 648~〜672
 天智帝の皇子であるが、母親の身分が低かった。天智帝亡き後、後継者と目されるものの、叔父にあたる大海人皇子と対立、壬申の乱に敗れて自殺。大海人の娘、十市皇女を妻としていたが、大海人との戦いにあたっては、無条件で解放した。文学的には、詩文に優れ『壊風藻』にも2編の詩が採録されている。人格・識見ともに優れた苦労人。
   劇中能力値:政治力78 知力62 武力42 魅力71
 ○額田王(ぬかたのおおきみ) 生没年未詳
 もと大海人皇子の妻で、その間に十市皇女をもうけたが、うちその兄・天智帝に求められ大海人のもとを去った。『万葉集』第一期の代表的歌人であり、また最も著名な歌人の一人。劇中歌は「うたかたの 世に咲く蕾 宮人の 今はな摘みそ 菜摘む宮人」。「泡沫のように儚い人の世に咲くという花の蕾。宮中に仕える貴方よ、どうかその花、今暫くは摘まないでください、菜を摘む宮人である貴方よ」ほどの意。未来視の一人。
   劇中能力値:政治力89 知力97 武力93 魅力96
 ○十市皇女(といちのひめみこ) ?〜678
 大海人皇子と額田王の娘で、天智帝の皇子・大友に嫁いだ。故に壬申の乱にあたっては、実父と夫が相争うといった形になったわけであり、深い悲しみに心を閉ざしている。寡黙だが芯が強く、情の強い性格。乱後程なくして病没。
   劇中能力値:政治力38 知力90 武力88 魅力56
 ○黒鮎子(くろあゆこ) 生没年未詳
 歴史書に記載のない人物。額田及び十市に仕える忠実な侍女。驚異的な治癒力と筋力、跳躍力を備え、両腕に装備された爪で戦う。破壊衝動が強く、殺伐とした性格。音楽を聴くのが好きだが歌手名を覚えられないのが最近の悩み。
   劇中能力値:政治力28 知力58 武力91 魅力70

B第三勢力?
 ◇柿野本人麻呂(かきのもとひとまろ) 658〜?
 天武朝及び持統朝と、次代文武帝に仕えた宮廷歌人。『万葉集』に、長歌19首・短歌69首の計88首を載せる。天皇の行幸に際しての儀礼歌や、また地方での歌も多い。多趣味で博学だが、誇り高い。自分の生き様というものを常に模索している。
   劇中能力値:政治力67 知力77 武力78 魅力92
 ◇山上憶良(やまのうえのおくら) 660〜733?
 『万葉集』第三期の代表的歌人。社会の教科書に載ってる「貧窮問答歌」が有名。本人が貧乏であったかどうかは疑問であるが、子沢山であったらしい。ちなみに壬申の乱当時、歴史書によると憶良は12歳という計算になるが、深く考えないで頂きたい。歴史の真実とは、常に我々の及びもつかないところにあるものなのだから・・・
   劇中能力値:政治力12 知力26 武力7 魅力67
 ◇太安万侶(おおのやすまろ) ?〜723
 現在は芸能番組のレポーターとして報道に関わっている。のち『古事記』の撰者となるが、ゴシップ記事編集の素養が高いようである。結婚願望も強いが、今の仕事も大切にしたいと思っており、その狭間で一人思い悩むような一面もある。ものにハマりやすい性格。
   劇中能力値:政治力80 知力58 武力18 魅力66

【解説】
 上記のキャラクターピックアップは当時のパンフレットに記載されていたものを面白いのでそのまま載せました。パッと見真面目なキャラ説のように見えますが…ところどころおかしな人が混じっていますよね(笑) 歴史ものなので真面目なところもありつつ、それぞれのキャラクターに若干おかしな設定もあり、キラキラ座らしい笑いがちりばめられた作品でした。とくに第三勢力陣とか白鮎子・黒鮎子は完全にネタでしたよ…あと十市の不思議ちゃんっぷりもおもしろかったなぁ…と。ちなみにこのときのスタッフはほぼOB、キャストは12人中6人が1回生という…大先輩方にフレッシュな1回生が料理されまくりな公演になりました。

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