鳳長太郎


 
「蔵子さん!」
 
放課後、後輩の長太郎が教室にやってきた。
 
「長太郎!どうしたの?」
「蔵子さんへのホワイトデーです!」
「えっ!ほんと?ありがとう!」
 
 
「えっ今開けるんですか!」
 
長太郎の言葉を無視して
いきなり渡された、音譜模様の包み紙を開けると

 
 
  
「え、これって・・・
 長太郎のネックレス・・・だよね?」
 
私がそう言うと長太郎は照れ臭そうに言う。
 
 
 
 
「・・・同じ店で買いました。
 同じモノをつけてほしかったから・・・
 ・・・嫌ですか?」
 
そうやって上目使いで言う長太郎が可愛すぎて抱きついた。
 
「うわっちょっと蔵子さん!」
「長太郎大好き」
 
「・・・オレもです。」
「・・・亮より?」
 
「え?」
 
 
「いっつも亮ばっかといるし、
 私より亮といたほうが絶対長太郎笑顔なんだもん」
 
なんでかいきなり悲しくなり
亮のことを口に出してしまった。
 
「・・・ごめん。今の忘れ」
「宍戸さんよりも蔵子さんです」
 
 
 
 
「・・・ほんと?」
「はい!」
 
 
「大好き!ずっとネックレスも長太郎も離さない!」
「離しちゃだめですよ」
 
 
 
 

その日のプリクラには
二人お揃いのネックレスが写ってたりする。
 


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