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(100000Hits Thanks! 変態イタチ好きの皆様へ!)
(はれんちです)







頂き達した後の虚脱感と言ったら、どうにも抗える気がしない。イタチの執拗なまでの愛撫で身体はそこそこ汚れているが、この睡魔の中でシャワーを浴びる気になれなかった。やがて余韻を十分に楽しんだ後、微かな音を立てて起き上がったイタチはせっせと後処理を始めた。私の下半身をティッシュで拭ってくれるイタチに申し訳ないと思いつつ、重いまぶたをゆっくり下ろす。

「シャワーはあしたの朝にするー」
「そうか」

後処理を終えた彼が私の隣へ横たわる。イタチだけでシャワーを浴びれば良いものを、さては私の傍から離れたくないんだな。朧げな意識の中でニヤニヤと笑う私の顔はさぞ不気味だろう。そんな顔を彼に見せたくないと思う僅かながらの乙女心で、イタチに背を向けるように寝返りをうつ。下半身の鈍い痛みを感じながらうとうとしていると、後ろでなにやらもぞもぞ動くイタチ。

「こらこら乳に触るでない」
「…」

注意する私の声に何も答えず、彼は後ろから手を伸ばして乳房を揉み始める。とっくにそういう気分ではなくなっていたので、いじられようが揉まれようが気持ちいいとは感じない。くすぐったいだけだ。かと言ってその手を振り払う気力も今の私にはないので、彼に構うことなく目を閉じ続けた。私の反応が無かったらイタチもそのうち止めるでしょきっと。

「コマチ…」

しかしイタチはそうつぶやくと、私の髪を優しい手つきでかき分け、汗ばんだ首筋にそっと口づけた。胸は鷲掴みにされ首筋にはキスをされ、イタチの熱の籠った吐息を肩に感じたところでハッと目が覚める。

「もう一回するの…?」

彼は何も答えなかったが一向にキスをやめようとしない。つまりそういうことだ。私は慌てて彼のほうへと向き直り、胸元を隠すように腕を交差させた。

「やだ。もう疲れちゃったもん」
「コマチにあまり負担をかけないように努力する」
「受け入れるこっちの身にもなってみてよ」
「…」
「…」
「…」
「やだからね」
「…」
「ちょ、…んぅう」

だんまりを決め込んでいるのかと思いきや、いきなり私に覆いかぶさり、貪るような激しい口づけをよこしてくるイタチ。あっという間に私の口内へ侵入した彼の舌は歯列をなぞり、誘うかのように刺激を与えてくる。やがて私の口内を舐め尽くさんばかりに、普段ならかすりもしないような部分まで執拗になぞってくるので、思いがけず身体が震えてしまった。いつもより大きく口を開けてキスをするイタチの唾液が、うまく受け止められなくて飲みきれずに口の端からこぼれる私の唾液が、はしたなくも二人の口元を濡らす。微かに漂う唾液の匂いに、興奮で眩暈がした。

「ぐったりだな」
「ダメなのに、イタチがキスするから…んぅ」
「ああコマチ、あまり俺を煽らないでくれ」

いつもいつもお構いなしにちょっかいを出してくるイタチを毎回毎回徹底的にあしらっといてなんだが、イタチとこーゆーことをするのは好きだ。あ、いや、誤解無きように言っておくがえっちいこと自体が好きなんじゃなくて、大好きなイタチとするえっちいことが好きなのだ。愛しい人が汗を零し無我夢中で私を欲しがってくれる、こんなにも幸せで喜ばしいことがあるだろうか。イタチと肌を密着させひしひし感じる温かさも、あえぎ声のかわりに彼から飛び出してくる吐息も、何もかもが愛おしい。ただイタチが時と場合を考えず求めてくるもんだから大抵の場合に拒んでいるだけであって、こうして辺りの静まり返った真夜中に、ふたりっきりの部屋で求められるのは、女として至福の限りである。

先刻の行為で大分身体は疲れ果てているが、ここまでひたむきに求められると受け入れないわけにもいかない。毎回毎回こうやってうやむやにされてる気がしないでもないが、彼が存分に私を愛してくれていることには変わりないしょう。

「イタチずるい」
「こうやってお前をその気にさせて、行為になだれ込ませようとすることがか?」
「んー、もう、全部」

するとイタチはほんのりと笑みを浮かべ口元を手の甲でぬぐった後、私の頬に何度も何度も愛おしげに口付けた。唇や首筋へのキスはいかにもありふれていて有難みがないが、こうして頬にキスをされるのは、俺のものだとマーキングされてるようで心底嬉しくなってしまう。彼の唇が頬をかすめるその感触の心地よさと言ったら、感無量のあまり胸がいっぱいで涙が溢れ出してくる程だ。

イタチが乳房に手を重ねる。その温かな体温に身体をビクリと震わせると、彼はおかしそうに笑い声をこぼした。ちがうもん、触られたのにびっくりしただけだもん!訴える意味を込めて睨みつけると、イタチは逃れるように身体を動かし、胸の頂きを遠慮もなしに咥えた。舌で舐め叩かれる物理的な快楽はもちろんだが、口に含みつつ上目使いで私に視線を寄越してくる彼の顔があまりにも艶めかしい。さっきまで動くのもやっかいなくらい疲れ果てていたはずなのに、いつの間にやらイタチの思惑通りに胸の内でじわじわと欲がしみ込んでいく。

「イタチ」
「ん?」
「もっかいちゅーして」

満足げな表情を浮かべて再び口づけをくれるイタチ。ああ唇のキスに有難みがないなんて、前言撤回だ。粘膜と粘膜で存分に彼と触れ合う快楽に堪らなくなり、彼に存分の力を込めて抱きついた。私の悦ぶ姿にイタチは欲を高ぶらせ、任務の時ですら乱しはしないその息を荒立ながら情熱的な口付けを降らせてくる。キスの最中に絡み取られた指から彼の手のひらが汗ばんでいることに気づいて、思わず胸がキュンと締めつけられる。私を抱くイタチは何とも扇情的だ。ただでさえ整った顔を下から見上げるその様は、目から脳へ、そして足の先端までもときめきで痺れさせるほどのものだった。

キスを終え、ぼんやりと霞がかった意識で私の体中をまさぐるイタチを眺める。ふと彼は動きを止め、その長い睫毛をしとやかに下ろし艶やかな笑みを浮かべた。

「イヤイヤと言う割に下のお口は大分湿っているな。かく言う俺も、お前の声が好くてもうこんなになってしまった」

ああでもねイタチ。すっごく格好いいあなたの姿も、そのなんともおやじ臭い台詞で台無しだってば!



(咥えてほしいんだが)
(絶対やだ)