日常 | ナノ
92日目(日曜日)

以前、日記を1週間続けたご褒美に日曜は自分に何か買ってあげようと決めたはずのに最近全く実行できていなかった。というわけで今日はご褒美求めて朝からかぶき町近辺をうろうろしていたのだけどいつの間にか合コンとやらに参加することになっていた。不思議だ。もう少し詳しく書いておこう。

漬物屋で試食しているとお妙さんと九兵衛さんというかわいい女の子に声をかけられたのだ。なんでも九兵衛さんの男性嫌いを克服するために男女でご飯会を開くことになり、そのメンバーを集めている最中らしい。承諾すると「待ってくれ妙ちゃん。関係ない彼女を危険な目に遭わせるわけには」と慌て始める九兵衛さん。「大丈夫ですよ」と返してみると「巻き込んですまない。何かあれば僕の後ろへ」と男前に謝られてしまう。合コンってなにかと戦うものだっけ?どう反応していいかわからずお妙さんに目を遣ると「ごめんなさい。この子ちょっと勘違いしてて」と微笑んでいて目の保養だった。お妙さんは今日もとっても美しい。

支度をして待ち合わせ場所に行くとそこには見知った顔が並んでいた。九兵衛さんが完全武装していたり桂さんがラッパーのようになっていたり天敵のはずの近藤さんが同じ場所にいたりと疑問はたくさんあったけど深く考えないようにしよう。

合コンは豪華な屋形船の中で行われた。開始早々誰も喋らず坂田さんや新八くんがものすごい量の冷や汗を流していたのでとりあえず簡単に自己紹介をしてみたら「夕崎さんんんんん!」「信じてましたありがとうございます」と異常に感謝されてしまって逆に怖かった。そのあとしばらく幹事的なことをしていたのだけど神楽ちゃんに「那津ー!こっちきて私と喋るアル」と声をかけてもらったので2人でしゃべりながらご飯を食べた。屋形船、初めてだったけどご飯も美味しいし音楽も素敵だしいいところだったな。途中転覆しかけたときは死ぬかと思ったけど側にいた神楽ちゃんががっしり掴んでいてくれて私の身体は微動だにしなかった。神楽ちゃんってすごい。惚れそうだった。

そのときに視界の端の方で船から落ちかけた坂田さんを九兵衛さんが助けているのが見えた。私は全く役に立てなかったけど、ご飯会を通じて九兵衛さんの男性嫌いが少しマシになったのかもしれない。なんか、万事屋っていつも誰かのために一生懸命動いてる気がする。本当に素敵な人たちだな。男性嫌いを完全に治すのは簡単じゃないと思うけど、この調子なら未来は明るそうだ。

そういえば職場にあんまり男の人らしくないスタッフがいたことを思い出して別れ際に九兵衛さんにお店に遊びに来るように話をしてみた。「俺!?無理だって!」と脳内の中島くんが騒いでいるけど、大丈夫きっとなんとかなるだろう多分。さ、寝よ。
 



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