キスの日さなげやま

 舌を絡ませてジュルッと啜れば大人のキスの完成だ。練習に付き合った先輩は声を漏らしてるし、口の周りもベトベトだ。半分以上は唾や涎のせいともいえる。濡れた唇を舌で拭く。けれども舌も濡れてるから完全に拭くことはできない。首の下から先輩の手が這い寄る。髪を指に掬われて後頭部を掴まれると、グッと顔を引き寄せられた。下から舌を入れられる。私は膝立ち、先輩は座ってのことだから、態勢的にはとても不利だ。すぐに腰が砕かれる。膝がガクガクいうと、先輩が離れる。手の力が弱まったこともあり、余分に距離を取る。舌が痛い。とても動かしたから顎も痛い。はぁはぁと息を整えていたら、先に回復をした先輩がいった。
「まだやるか?」
「もう、すこし」
 待ってといおうとした言葉は先輩のキスを一緒に封じ込められた。


<< top >>
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -