02

「愚か者が…。」




あの聖戦からもう気が遠くなるほどの時間が経った。





「私を殺すのは、お前ではなかったのか…?」






もうあいつは決して帰ってくることがないほどの月日が流れた。
あいつが唯一破った、約束。






「お前を殺すのが、私の役目だったのに…。」






あの日と同じ、満月の夜。
隣には、誰もいない。








「もう一度、お前と酒を飲み交わしたかった…。」







見上げた空に、まぶしい満月の光。
星の光を薄めるほどの強い光。





「馬鹿ものが……。」






ー淡く、儚い星の光は、あの揺らめく炎を思い出させた。













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bkm
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