ただ、純粋に愛してるだけ。








「黄瀬くんは女癖が悪いんで気を付けて下さい」

「青峰くんがなまえさんの事あまり良く思ってないみたいですね」

「緑間くんはああ見えて変態ですからあまり近付かない方がいいですよ」




根も葉も無い言葉を並べてなまえさんに言い放つと彼女は大きな目を丸くしてボクに縋って『知らなかった…』とボクの胸の中で小さく呟いた




『…みんな、良い人だと思ってたのに、』

「それは表面だけですよ」




ボクは小さく内心はにかんで彼女の頭を優しく掌で撫でた

ボクが彼女に根も葉も無い言葉を並べてるのだってただ純粋に彼女を独り占めしたいから、
彼女は人目を惹くし、とても優しい。
もし、なまえさんがボクじゃない誰かに心を奪われると思うと怖くて怖くて仕方無いんです。

だから、今のうちに皆さんを嫌悪してもらいます



そうしたら彼女はボクから離れないしボクだけのなまえさんになってくれる。
他の奴等の入る隙など与えない



彼女の唇に自分のそれを重ねようとした刹那、なまえさんを呼ぶ声がして振り向くと黄瀬くんだ




「なまえっちと黒子っち!何サボってるんスか!」

『あ、……涼太くん』

「赤司っちがなまえっちを呼んでたっス!ほら、行こう!」



黄瀬がなまえの手首を掴んだ瞬間、黒子が黄瀬の手を弾き「彼女が怖がってるのが分からないんですか」を冷たく言い放つ







『黒子くん…、』





なまえさんは少し申し訳無さそうに小さくか細い声でボクの名を呼び背後に潜める様に隠れた









「大丈夫ですよ。ボクがなまえさんを皆さんから守りますから」







彼女の肩に手を添え、微笑を顔に張り付けていた筈なのに彼女は酷く硬直していた。










脳漿炸裂









(愛故に、洗脳。)



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