一日目
新しく携帯を買った。
春から新しい社会人。
私もしっかりしなきゃ…。
よーし。
新しい携帯って操作するのワクワクするよね!
最近のスマートフォンだし。
さっそく操作してみよ。
私は携帯の電源を入れた。
「…!」
ひ、光!?
…!眩しい…!
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「…っ」
私は目をゆっくりと開けた。
「!!!!!!!!!」
私は声にならないほど驚いた。
なぜなら。
目の前に黒髪の男の人がいるのだ。
いや、ここ私の部屋!しかも一人暮らし!
「だ、誰えええ!!」
「うおっ」
私は近くにあったクッションを思いっきり投げつけた。
「変質者あああ!」
「ちょ!おまっ!止めろ!」
私は思いっきり叩きまくる。
「ででいけえええ!」
「あああ!ったく!もう!」
ーーーーぎゅっ
「!」
私はその黒髪の男の人に抱きしめられた。
「〜〜〜!」
こ え に な り ま せ ん
「ふう…」
私が黙って黒髪の男の人は私から離れた。
そして私の肩を掴んだ。
「いいか?よく聞け。」
私は思いのままにうなずく。
「俺はお前の新しい携帯だ。」
「……」
は?
いやいやいやいや。
オカしいでしょ。
「お前の手ェ見ろ。携帯ないだろ。」
私は自分の両手を見る。
「!」
た、確かに…。
私は辺りを見回してみるが、携帯が無い。
「まじでか…。」
いやいや、信じられませんって!
d●comoのCMじゃあるまい……
…まさか…
「その"まさか"だバーカ。」
男の人はニヤッて笑って言った。
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