お盆の怖い話
お盆は両親の故郷である四国で過ごす北川家。四国の故祖母宅に従姉とその子ども達が来た時のこと――
家の前には海と波止場があり、そこで従姉達と海を見ていました。
すると突然、海に向かって手を振り出す従姉の娘・めぇちゃん(2,3歳)。
勿論そこには誰も居らず、魚に手を振っているわけでもなさそう。
めぇちゃん「ばぁば〜」
ばぁば?
姉『イヤイヤ、めぇちゃん。めぇちゃんのお祖母ちゃんは後ろに居るやん』
そう。めぇちゃんのお祖母ちゃんは従姉と一緒にめぇちゃんの後ろに居る。
なら、めぇちゃんの言う“ばぁば”って……一体誰?
なおも手を振るめぇちゃん。
お盆の海。大人達を包む微妙な空気。
従姉『子どもって、見えるって言うし……。見えてるんかも……』
叔母[お盆やから帰って来てるん見えてるのかも……]
灰羅《イヤイヤ! まゆ姉も叔母ちゃんもやめようや! お盆やし怖いやん!》←リアルな怖さは苦手。
お盆の海やねんから「まっさかぁ〜」とか言って軽く流せれへんやん!!
……海には霊が多いって言うし、帰り際に海に向かって「バイバイ」と手を振るめぇちゃん。何が見えて居たのかは考えたくありませんが、本気で怖かったです。
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