綿菓子のように甘くベタベタしたいから



「お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうC〜」

待ちに待ったハロウィン。跡部んちでやってるパーティーに詩織ちゃんが参加するって聞いてたから、眠らずに起きていた。
そわそわ何味かわからないジュースを三杯くらい飲んでいたら、詩織ちゃんがやってきて。
可愛いジャックオーランタンの仮装だった。

「うわ!誰かと思ったらこのタオルに包まれてるの、ジロー先輩じゃないですか!」

「ひどいCー。これはゴーストの仮装だもんねー」

「タオルに穴があいているだけのこれが?!」

「……詩織ちゃん、お菓子くれないから悪戯しちゃうよー」

ぷうっと頬を膨らませて、詩織ちゃんに向かってクリームが飛び出してくるスプレーを振りかける。

「ええぇえっ?!」

「あははははー」

思いの外勢いよくクリームが飛び出して、目を見開いて慌てている詩織ちゃんが可愛くて笑ってしまった。

「ジロー先輩、ひ、ひどい……っ食べ物を粗末にしちゃいけません!」

「大丈夫だC〜。クリームは全部俺が今から舐めってあげるから〜。粗末じゃなE〜」

「え!」

まず、ぺろりと詩織ちゃんの顔についてるクリームを舌で舐めとる。
詩織ちゃんがこれでもかってぐらい真っ赤になってた。
それが本当に可愛くて思わず「詩織ちゃんごと食べちゃいたいC〜」と呟いちゃったんだよねぇ。


「ちょ、ジロー待ちっ!!それ以上はあかんっ!!」
「樺地っ、あの馬鹿を止めろ!」
「う、ウスっ」
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