室町十次編 
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「と・う・じ・く・ん!」

「……猫耳カチューシャなら、俺は絶対につけないからな」

「っ?!な、何故お主それをっ!」

時代劇風に大袈裟に驚いた素振りをする彼女に深いため息を吐いた。

「一応情報収集は得意な方だからな」

ふっと笑えば、彼女は後ろ手に回していた猫耳カチューシャをぷらぷらと空中で弄ぶ。

「……ちなみに無理やりつけにくるという強硬手段をとっても無駄だぞ」

そう言ってから、一段階段を上った。
これで絶対に彼女の手は俺の頭には届かない。

「…………畜生」

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