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まさか、素直に答えた言葉が地雷になるなんて思わなかった。
聞いてきたの、蓮様じゃんか!
それに嘘吐いたら怒るしー…
だから、素直に答えたのに。










「優」

「んー?」

今日は休みの日だから蓮様の部屋に来てる。
最近、蓮様の部屋に来る事増えたなぁ。
拉致に近い感じで連れてこられてるから来てると言うより連れ込まれてるだけど。
それでも嫌じゃない。
だって、蓮様はセックスの時以外は凄く甘やかしてくれるから。
デレ期モードですね分かります。
今も一緒にソファに居て蓮様が膝枕してくれてる。
おまけに優しく撫でてくれるオプション付き。
見た目が二次元美少女な蓮様に膝枕してもらえる俺は勝ち組だ。
蓮様の脚は適度に締まってて肌触りが良いから気持ちぃ。
体温も伝わってきて思わず微睡んでいたら頭を撫でてた指が首元を擽る。
擽ったいよー…


「優、この痕、昨日は無かったよね?」

そういって赤くなってる箇所を引っ掻かれて体が小さく跳ねた。
確かそこは昨日疾風が吸い付いてたような…

「それは、疾風が…」

寝惚け眼で蓮様を見上げたら凄く不機嫌な顔。
引っ掻く指先に力が篭ってるよ蓮様。
いたっ、痛い痛い痛い痛い!!

「れ、蓮っ…」

思わず手を掴んで離させようとしたのに蓮様は両手を簡単に纏めてソファに押さえ付けられた。
膝枕をしてくれてた筈の蓮様が俺に跨がって見下ろしてくる。
無表情で。
こ、怖いっ!可愛い子ちゃんの見下す顔は怖いんだよぉっ!
何でこうなった!?
さっきまで激甘モードだったじゃんかっ!

「優…前崎とは、どれぐらいの周期でヤッてんの?」

急に問われた言葉に戸惑う。
今までそんな事聞いてきた事ないのに。
急にどうしたんだろ…?
嘘を吐いた所で俺は嘘を貫き通せないから素直に答える事にした。

「ほ、ほぼ、毎日…」

あまりに睨まれるからビビッちゃった俺は小さく呟いたけど蓮様の耳には十分届いたらしい。
舌打ちが聞こえたと同時に体を引っ張られて無理矢理起こされる。
両手を握る手の力が強くて痛みに息が詰まった。

「れっ、蓮っ…いた、いよぉっ」

「煩い。黙ってついてこい」

乱暴に手を引かれてこけそうになりながら俺は入り慣れた真っ黒の部屋へと押し込まれた。
この調子だと、お仕置きかなぁ…









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