1 | ナノ
 



「ひぃ、ふぅ、みぃ…結構儲かったな」


クラスの奴等との賭けに勝ち今俺の手元には結構な札がある。
どんだけ俺を信用してねぇんだよ…全員不可能に賭けるなんて。
ま、お陰で結構な収入になった。
丁度新作スイーツが発売されるらしいから取り寄せてみるか。
胸ポケットに札を捩じ込んで意気揚揚と部屋へ帰った。


「ただいまー」

今日は生徒会が無いらしくもう雅兎は帰ってきてる筈なのに返事がねぇ。
出掛けたのか?と思ったらリビングのソファに座ってた。
付き合っても相変わらずと言うか…俺を出迎えるぐらいはしても良いだろ。

「居るなら返事しろよ。ただいッ!?」

肩に手を置こうとしたら逆に掴まれて思い切り床に叩き付けられた。
いってぇ…頭打った。
つか、いきなり何だよっ。

「いってぇ…何すっ…」

抗議をしようと見上げて思わず言葉が詰まった。
初めて会った時でも見た事が無い冷たい眼差しで俺に馬乗りして見下ろしてくる。
何だよ、どうかしたのか…?

「ま、雅…「馴れ馴れしく名前を呼ぶんじゃねぇ」

俺の声を遮る雅兎の声が眼差し以上に冷たい。
朝まで名前で呼んでたじゃねぇか。
俺が何かしたか?考えてもここまで怒らせるような事してねぇ。
寧ろ、俺がこいつを怒らせるような事をする筈がねぇ。

「お、おい。急にどうしたんだよ。俺が何かっ、んぐっ!」

「テメェの声なんざ聞きたくねぇ。耳障りだ」

恐る恐る問い掛けようとしたら俺のネクタイを引き抜いて口に押し込まれた。
ここまで機嫌が悪い雅兎は初めてだ。

「テメェの目付きも気持ち悪ぃ。こっち見んな」

俺の上から退いたかと思えば力業でうつ伏せにされて上から体を押さえ付けられる。
肩を掴む手が痛い。本気で肩を折られそうだ。
恋仲になってから前よりも少しは優しくなったと思ってたのに。
何でこんな事になってんだ?

「んん゙ッ!」

雅兎を怒らせた理由を考えてたから気付かなかったが下半身が肌寒い。
下着までずり下ろされて露わになってる尻の穴に指を押し込まれてる。
濡れてもいない所に乾いた指が抜き差しされて痛ぇ。
流石にこれは無理だ。

「何締め付けてんだよ。喜んでんのか?」

鼻で嘲笑いながら更に指の動きが速まった。
無理、痛ぇ。涙が溢れてきた。

「今日でテメェとは最後だ。抱き潰してやるよ」


一瞬、何を言われたのか理解出来なかった。









「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -