君との日常 | ナノ
「最近の若者はおかしい」
「またいきなりなんじゃお前は」
「名前も最近の若者だぜぃ」
「なぜ最近の若者には反抗期なるものがないヤツがいるんだ」
「あれ俺スルーなわけ?まぁいいけどよぃ…つか反抗期が無いのが可笑しいか?」
「当たり前じゃん!中学生にもなって両親を父母と呼んだり両親と出掛けたりなぜ出来る!なぜ両親と仲が悪くならない!」
「それいいことなんじゃなか?」
「二人は両親のことなんて呼んでる?」
「母ちゃん、父ちゃん」
「父さん、母さんかのぅ」
「ほらおかしい!」
「どこが!?」
「普通私たちくらいだったら「オイ」とか「お前」とかでしょ…百歩譲っても「クソババァ」「クソジジィ」でしょ!!」
「そっちのが普通じゃなか」
「二人ともいつ家出した?」
「や…したことねぇよ」
「俺も外泊はあるけど家出はないのぅ」
「ほらおかしい!」
「だからなにが!?」
「普通は十回くらいあるでしょ!」
「それ普通じゃなか」
「ちなみに私、今家出中」
「まじか」
「俺ん家来んしゃい」
「いや今忍足ん家に半同居状態だから」
「それ危ないわ。やっぱ俺んとこか仁王のとこ行け」
「ヤダ。だって仁王たちのとこ家族いるから迷惑じゃん。忍足は一人暮らしだからね。ちなみにたまに向日とも会うよ。あ、向日はあんな小さいのに素晴らしいよ!よくオヤジさんと喧嘩して家出するらしいから!これぞ反抗期だわ!!」
「俺名前がわかんねぇ」
「俺もじゃ」
「私は反対に反抗期が来ないヤツがわかんない。親に不満ないの?文句ないの?なんで授業参観に親呼べるの?無理だわ」
「いや…多少不満はあるけどよぃ…一応は育ててもらってる身だし」
「のぅ。あんま好き勝手言うのも気が引けるというか…」
「あほ!?親は子供を育てる義務があるんだよ!手のかかる子ほど可愛いんだよ!」
「いやいやいやいやいや…」
「だいたいお前らのせいしゅんってのさ異性の性に春って書いて性春なんだろ?」
「だからもう遊んどらんって」
「俺も遊んでない」
「いいか!本当の青春と言うのはな!自分を理解してくれない親に反抗しつつ、夜遊びをしたり授業をサボったり喧嘩で拳を交え友情を分かち合うもんなんだよ!」
「いや、青春つったら友達に行事に部活に恋じゃねぇの?なんだその不良ドラマみたいな青春」
「バカか丸井!そんな例えるなら飯食って寝るみたいな青春のどこがいいんだ!」
「例えがよくわからんぜよ」
「つかお前このあいだ不良怖い嫌いとか言ってなかったっけ?」
「「「………」」」
「ううううるさい!私は過去を振り返らない主義なんだよ!お前はそうやって過去のことをネチネチ言ってるから丸井なんだよ!」
「意味わかんねぇよ!」
「まぁまぁ落ち着きんしゃい…ちょっと名前に聞きたいんじゃが、最近見たドラマとかアニメとか不良系のばっかじゃろ」
「なぜわかった」
「「「………」」」
「…あ、名前は影響されちゃっただけなワケね」
「…………………でも反抗期が無いのがおかしいってのと私が絶賛反抗期で家出中で忍足んちに行ってるのは本当だもん」
「あんま親泣かせるんじゃなかよ」
「大丈夫だ、問題ない。親は反抗期が来て喜んでくれた。ちなみにちゃんと子供が理解出来ない親をやってくれたよ」
「演じるもんじゃねぇよ」
「その親あってのこの子あり…というやつナリ」
「私を変人と言いたいのか」
「「自覚あったんか」」
「しね」
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