目に星を散らしたような
大きな瞳で
彼はそれを見つめる

それをゆっくりと口に含むと
フリーセルは小さな子供のようにほわりと微笑んだ。


「ピノクル、金平糖っておいしいね。」
「え?…ああ、うん。そうだね。」
無垢なその笑顔に心を奪われていたピノクルは、
慌てて笑いながら相槌を打つ。
「これってさ、色によって味が違ったりするのかな」
水色の金平糖を部屋の照明にきらきらと透かせながら彼はそう呟く。
「どうだろうね、フリーセルには違って感じるの?」
そう尋ねると、はむっと青いそれを口に含み
フリーセルはころころと口の中で星を転がす。
「違う…気がする。どの色も好きだけど青が一番綺麗で美味しい。」
そう言ってまた、花が綻ぶように笑う。
「青、かあ」


ねえ、フリーセル知ってる?
君が好きな甘い甘い、様々な色のお星様。
けれど、それは。
ピエロの流した涙。

流れる秘めた思いは
月に照らされ、青い星になる。


「好きだよ、フリーセル。」







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