【第76音番外】


ナタリア：それにしてもタリス、本当に良かったのですか？

タリス：この髪のこと？　さっきも言ったけど、ただの気分転換よ

アニス：でもでも、髪は女の命って言うじゃない？　そんなあっさりと短くしちゃって………勘違いされちゃうかもよ？

タリス：勘違いって？

アニス：だ、だからぁ……………あ、グレイ！

グレイ：あ？

アニス：あんた彼氏でしょ！　何かタリスに言うことないの？

グレイ：あー………つってもなぁ……

タリス：似合う？

グレイ：まぁ、似合わなくはないと思う

ナタリア：煮え切りませんわね！　言いたい事があるのならハッキリと言いなさいな！

グレイ：いや、別にねーって

タリス：ねぇグレイ。私、知ってるわよ。あなた長髪の方が好きよね？

グレイ：え

アニス：お？

ナタリア：まぁ！

タリス：そんな貴方の趣向を知っていて、それでもなお何の相談もなく髪を切ってしまったけれど…………こんな私は嫌いになった？

グレイ：な、…………ずっるい聞き方すンなよ！　つーか、そんな事で嫌いになんてならねーっての！　大体、自分が好きでやったってなら、文句を言う方がおかしいだろうが。納得した上でやってるンだろ。なら、オレは何も言う事はねーし、それで構わねーよ

ナタリア：いつになく多弁ですわ

アニス：耳も赤いし……照れてるーv

グレイ：お前ら……(怒)

タリス：まぁまぁ、二人とも揶揄わないであげて。彼、こう言う事を言葉にするのは慣れてないのよ

グレイ：お前が先にやっておいて、よくもまぁンな事が言えたモンだな

タリス：でも嫌いではないのでしょう？

グレイ：ぐっ……………

アニス：あたし達は何を見せられているんだろう……

ナタリア：まぁ、素敵ではありませんか！　普段からもっとこのくらいやっても良いくらいですわ！

アニス：それはちょっと勘弁だよぅ
















アニス：（て言うか、無意識なのか知らないけど、グレイってばタリスの髪型を褒めないあたり、よっぽどショックが大きいんだろうなぁ）


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