A requiem to give to you
- 崩落編 -

【第72音後】


グレイ:あー……イッテェ……

ガイ:そりゃあ、そんだけ怪我してれば痛いだろうよ

ナタリア:わたくしの治癒術だけでは限界がありますわ。流石に折れた骨までは治せませんもの。それにその感じですと、もしかしたら所々ヒビも入っているかも知れませんわ

グレイ:いや、外傷だけでも治してもらえりゃ十分だ

ナタリア:ですが、このままでは武器を持って戦うなんて出来ませんわ。ルーク達が来たら直ぐに大きな病院に行って診てもらわなくては

グレイ:まぁ、後で変なくっつき方でもしたらそれこそ後遺症物だからな。それはちゃんと行く

ガイ:と言うか、そもそもそんな状態でよく動き回れたよな

ナタリア:でも考えてみれば、元々怪我をしたり、敵の攻撃で吹き飛んだ時も直ぐに動き回っていましたわよね?

グレイ:ン? ああ、なんか昔から打たれ強いみたいでよ。痛い事には痛いけど、完全に動けなくなるって事には基本的にはならない

ガイ:けど、尚更それは気をつけないと、気が付けばとんでもない大怪我を負うかもしれないから注意しろよ?

グレイ:今まさにそんな状態なんだけど、これ以上どんな怪我をしろってーンだ。ワンチャン死ぬわ

ガイ:ワンチャンで死なれても困るっての!


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