A requiem to give to you
- 崩落編 -

【第61音番外】


フィリアム:トゥナロ

トゥナロ:あ? どうした?

フィリアム:何で俺、ここにいるんだと思う?

トゥナロ:は? 知らねーよ

フィリアム:俺もわからない。俺、ダアトを出て、今頃ゆっくりと旅をしている筈だったんだけど……何であいつら一緒にいるんだろう………

トゥナロ:巻き込まれたのは事実だろうが、最終的に選択したのはお前だろ。お前の立場上、こいつらの事を放っておいた所で何の問題もなかっただろ? 仮にあの場でアルビオールから降りた所でお前なら何とかなっただろうしな

フィリアム:……その筈、だったんだけどなぁ

トゥナロ:逆に聞くけどよ

フィリアム:?

トゥナロ:あいつらがモースに捕まって処刑されるかもと知った時、お前はどう思ったんだ?

フィリアム:俺? ……………びっくりした?

トゥナロ:まぁ、びっくりはするだろうが………他には?

フィリアム:他は………本当に死ぬのかなって、気にはなったかな

トゥナロ:もし本当に死んでたら?

フィリアム:………よく、わからない

トゥナロ:ふーん?

フィリアム:わからないけど………姉さん達は、悲しむと思う。そう思ったら、少し嫌だったかも……?

トゥナロ:それだって理由としては十分だろ

フィリアム:そう言うものなのか?

トゥナロ:少しでも現状に対して「嫌だ」って気持ちがあったから、出来た選択なんじゃないか?

フィリアム:…………

トゥナロ:何にしても、お前はもう少し自分の思考に対して理解をするべきだな

フィリアム:う、わ……わかってるよ


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