・君と相合い傘

いきなり降り出した雨
友達に見捨てられた下足室
とりあえず、怨んでやる
早く雨上がれよな!
ああ、もうこんな時間だよ
諦めようかな?
いやいや、ダメだぞ
鞄の中には友達から借りた漫画
そうか、きわどい内容だが
誰もいないと思うから
公共の場で足を踏み外しかけた瞬間
クラスメート登場
何しているの?
言い訳はなくてただ首を振る
すごい雨だぁ?
何故に疑問系?
傘だ!この子、傘をお持ちになられている
だけど愛合い傘だなんて
優しさとトキメキは突然に
自然現象万歳
肩があたる度に恥ずかしい
平気そうな君
きっと何も考えておられない
で、相合い傘で俺が貸したエロい本は
この通り雨に濡れて
ふふふ
自業自得だろ!
てか、お前ら未成年だろ!?
心は成人ですよ、先生
最低。
君の呟きが聞こえたような
振り返れば笑顔
俺は男ですから
そんなことしか考えていないの?
まさか…
信じてくれなんて
もう遅いかな?
愛の言葉
軽蔑の眼差し

俺の傘でよかったらつかってくれ
馬鹿みたい
誤解はやがて…
君と相合い傘
寄り添う距離に
隠しきれるか心臓音


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