2022/01/09 19:05
刎頚之友その弍(続話)

刎頚之友その弍(続話)

刎頚之友その弍

善逸「だはーッ!死ぬかと思ったぁー!!生きて帰れると思ってなかったけどぉ、何とかなった奇跡!!」

煉獄「うむ、きっと出口を確保していてくれると信じていたぞ、黄色い少年!!」

善逸「れ…煉獄さああん!もっと褒めてもっと褒めて〜!」

煉獄「君のお陰で無事に猗窩座を連れ戻せた。ありがとう。よしよし」

(なでなで)

善逸「(笑顔も男前ー!)エヘッ…エヘヘ〜ッ(照)」

猗窩座「くだらん。餓鬼どもが付けた傷など無だ」

善逸「それはあんただけでしょうがよ!?煉獄さんと俺は人間なんだから治るのに時間かかるの!!色んなところがめちゃくちゃ痛いんだからなー!!ちゃんと助けてやったお礼を言え!!」

猗窩座「うるさいガキだな。喰ってやろうか?無駄骨を折ったな、杏寿郎。俺は一人で平気だった。手負いの人間にするような、こんな手当ても必要無い」

炭治郎「うわああぁん、煉獄さああぁん!!こんなにひどい怪我をして、首大丈夫ですか?痛くない?」

煉獄「竈門少年。俺なら大丈夫だ。泣くな。心配をかけてすまん」

猗窩座「忌々しいガキめ」

善逸「何なの!?こんな無礼な奴の為に、俺死にかけたわけ!?大体煉獄さんの傍にいる時だけ人間の心を取り戻すってどういう設定よ!?言っとくけど、煉獄さんには炭治郎がいるんだからな!
懐(ナツ)いたってダメだよ〜だ!」

猗窩座「ア〜(ビキッ💢)?」

煉獄「……(笑う)。無駄骨と言われればそれまでかも知れんな。だが猗窩座。再生するとはいえ痛みは感じるだろう?俺の傍にいる時、君の心は人間に戻る。それと同時に、鬼としての再生能力も弱まるのではないか?今回の戦いの最中、君の再生速度は鈍かった」

猗窩座「……」

煉獄「君は再生能力が弱まり、自分の身が危険に晒されるのを承知で俺の傍を離れない。鬼として生きる道を望むならばそうはしない。奇怪ではあるが、君の身に起きた事実を知った以上、手を放すわけにはいかん。人の心が蘇ったなら鬼と対峙する時に恐怖も感じるだろう。だが君は独りじゃない。君が傷付かずに済むのなら死をも厭(イト)わん。俺は君が大切だ。必ず守ってみせる(笑顔)。だから君も俺の手を放すなよ」

猗窩座「杏寿郎…」

善逸「煉獄さんに感謝するんだな!俺はあんたのこと好きじゃないけど、煉獄さんが大切だっていうんなら否定はしないし」

炭治郎「ああ、俺もだよ。煉獄さんなら、あなたを人間に戻せる日が来るかも知れない」

猗窩座「……。お前、杏寿郎から離れろ」

炭治郎「えっ」

猗窩座「目障りなんだよ、弱者が!!」

炭治郎「い、いきなり何だよ!?失礼な奴だな!俺にはちゃんと竈門炭治郎っていう名前がある!それに離れない!煉獄さんが全快するまで傍で看病するんだ!」

猗窩座「五月蝿い、邪魔だ、小僧!!」

炭治郎「小僧じゃなくて炭治郎だっ💢!!」

善逸「ひぇーっ、ライバル心むき出しィ!これは鬼だとか人間だとかいう前に、別の意味での抗争が勃発しちゃうんじゃない〜!?」






「もしも君が仲間なら」シリーズ
煉獄、猗窩座、炭治郎、善逸

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