がる空
09



「これはこれは…やはり蛙の子は蛙といったところでしょうかネェv」

闇に楽しそうな笑い声が響いた。
声を発した男――千年伯爵に、小柄な少女が飛び付く。

「どうしたのさ、千年公。楽しそぉ」

「招かれざるお客様がいらっしゃったようデスv」

「千年公、もしかしてそれってさぁ…」



――――ボンゴレ?



「その名を聴くことは、二度とないと思っていたのですがネエ…」


「大丈夫なのぉ、千年公。ボンゴレって事は、あの厄介な炎を使うんじゃない?」

「奴らはまだ子供。我々の敵ではありまセンvそれに、あの時とは状況が全く違いマスv」

「それってさぁ、××の事ぉ?へぇ、あの子やっと動いたんだね」

「蛙の子は蛙とはよく言ったものデスネェvあの愚か者達と全く同じ事を繰り返し、そして異変にもまだ気付いていなイv」

「しょーがないよ、千年公ォ。アイツらはさぁ………偽りの神にすがる、無能なヘボ人間なんだから」


心底楽しそうな少女の嗤い声に答える様に、伯爵も笑ってみせた。




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