嫉妬
『レヴィ様先ほどの任務お見事です。』

「そ、そうか」

『(照れてるぅかっわいいっ)』

レヴィ様はとても可愛い。こういう風に褒めると、慣れてないのか少し顔を赤くして照れたように話す。その反応が見たくてついいつも任務が終わると雷撃隊の皆で「流石レヴィ様です」「見惚れてしまいました」「お見事ですよ」などと言ってレヴィ様を褒めたおす。しかしどんなに褒めたところで奴の一言には敵わないのだ。

「よくやった、レヴィ」

途端にレヴィ様がデレデレし始めて(すごく可愛い)ボスに褒められた日はその日一日とてもご機嫌になる。(可愛い)
ヴァリアー隊員はボスへの忠誠心がないと入れないし務まらない。何故なら敬う気持ちがないとうちの横暴ボスになどついていけないからだ。かくいう私もボスは尊敬している。本当にすごい人だと思うし、ついていきたいとも思っている。だがしかし!私の中での絶対的一番はレヴィ様でボスは二の次だ。何が言いたいかというとレヴィ様に気に入られるボスがクソ羨ましい(ギリィィ
だって私たちがどんなに褒めても褒めまくってもボスのたった一言「よくやったレヴィ」って言われた時程の幸福感は上げられないのだ。何とかボスに勝つ方法はないのだろうか。

「おい、03ボスに向かってその目つきはなんだ。」

『レヴィ様…申し訳ありません(レヴィ様に怒られてしまったわ。気をつけなきゃ)』

一応ボスにも謝り部屋を出たが、ボスへの態度がなっていないぞとそれから三時間ほどレヴィ様の部屋でお説教された。真剣に怒っているレヴィ様がそれがまた可愛くて、そしてついその厚くてセクシーな唇に目がいってしまう。あぁ、レヴィ様のセクシーな唇をなめまくって甘噛みしたい。私が舐めまわすように見ていたせいか、レヴィ様に「オレの口に何かついているか?」と言われてしまった。

『何もついてないですが、あまりにセクシーだったので見惚れてしまいました』

「なぬっ!?」

私のセリフが想定外だったのか顔を真っ赤にニヤニヤしたりする。こういう初心で変態な所を隠さないのが私がレヴィ様をお慕いしている理由の一つでもある。例えば同じことをボスに言ったら「…」と無言で返されてフルシカトされるだろうし、スクアーロ様にしても「誘ってんのかぁ」っていやらしく言われるだけだし、ベル様に言ったら「ふーん、そんなにいいの?」とか言いながら突然キスしてくるに決まってる。いやらしい。これだから女に手慣れた男は嫌なのだ。その点レヴィ様は表情をコロコロと変えて、私のどんな言葉も真剣に返してくださる。他の隊の人間はレヴィ様の良さがわからず、幹部の中でも下だと軽視しているけどこんなに真面目で素直な方はそうそういない。だからついていきたいと思うし、私も好きになったのだ。

『レヴィ様。レヴィ様はご自分で思っておられるよりずっと魅力的で素敵な方です。そして私はそんなレヴィ様を上司としても一人の男性としてもお慕い申し上げております』

「そそそそれはつまり」

『レヴィ様の事が好きです』

決まった。私の渾身の悩殺スマイルをうけて落ちなかった男など今まで居ない!さあどうだとレヴィ様の顔を伺うとよほど嬉しかったのか、目の前でガッツポーズ(可愛い)をしながら若干瞳を潤ませて、それはそれは大喜びしていた。これは絶対いい返事が聞ける。そう思った矢先…

「レヴィ様、ボスがお呼びです」

「ボスが!!すぐ向かう」

さっきまでの喜びようは何処へやら、すぐ仕事モードの顔に入り(やだ、カッコイイ)私の方など見向きもせずにボスの元へ向かった。ついさっきまで私の事で頭がいっぱいという顔だったのにボスに一言呼ばれればすぐ私などどっかにいってしまう。

『キィィィィィ!!またボスにレヴィ様をとられたわ!!』

どうやら私の最大の恋敵はボスらしい…。勝てる気が全くしないが、いずれ絶対にボスより私を選ばせて見せる。愛しいレヴィ様の心は私だけを埋め尽くしていればいいのだから。打倒ボス!!

嫉妬

(必ずボスより私の方が好きだと言わせてみせます)


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