ダビバネ
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「あーもー夏来い!!夏!!」
「バネさん俺寒い」
「俺だって寒いっつーの。あいつらおっせーなぁ。先帰るか?」
「さっき先に帰る…プッ」
「寒いな、本当に」
「……バネさん突っ込んでくれよ」
「いやだ。俺は部活で疲れてるんだよ。あとはもう家に帰って風呂はいって飯食う体力しかねーし」
「バネさん体力あるだろ全然。こないだだって部活終わっても気持ち良さそうに腰をふっ……ごふっ!!」
「お望みどおりツッコミ入れてやったぞ?満足か?満足かダビデ?」
「バネさんひでぇ…」
「お前が悪い。てか、サエたちマジでおせーな。この部室冷えるから早く帰りたいんだが」
「バネさん…なんだか眠いよ…」
「パトラッシュかお前は」
「お腹すいたし。早く家帰って夕飯食べたいよバネさん」
「俺だってそうだっつーの。今日の夕飯なんだっけな…」
「俺の家、シチュー」
「おぉ、こんな寒い日は良いだろうな…そうだよ寒いんだよサエたち遅いんだよ何回言わせんだちくしょう」
「あ」
「どうした」
「なんと俺のカバンにカロリーメイトが残ってました」
「よしよこせ」
「一個しかない」
「よしよこせ」
「いやいや」
「ちっ…じゃあ半分にわけようぜ」
「舌打ちとか酷いだろ」
「良いからさっさと二つに……」



ピピピピピ…



「お、電話だ。…剣太郎か。こいつサエと二人で忘れ物教室に取りに行っただけで何分かかってんだ」
「まぁとりあえず早く出てやれよバネさん」
「ん…そうだな。……もしもし、」

『あ、バネさん!!?よかった!!あのさ僕たち今体育館倉庫にいるんだ…ど…』

「は?剣太郎?剣太郎ー?」
「……どうしたんだ?」
「いや…なんか電話切られた。なんだったんだろうな」
「ふーん?あ、バネさん時間もうやばいって。下校時刻すげー過ぎてる」
「…………先に帰るか」
「バネさん空腹限界だったのか」



   

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